内容説明
人類学を刷新しただけでなく、二十世紀後半の思想の流れを根底から変えた巨人・レヴィ=ストロース。神話、家、仮面、自己などの重要な主題をめぐりつつ、生涯をかけて他者を探求し、かぎりなく他者に開かれつづけた、その「まなざし」を問う中から、「漂泊の思想家」という新しい姿を描き出し、さらに人類学の最前線へ向かう。いままでになかったレヴィ=ストロース入門にして、レヴィ=ストロース論の決定版。
目次
1 神話への旅―移動する普遍(海の上の構造主義;仮面と地震;旅する「家」)
2 他者への回帰(遠いまなざし;「モンテーニュ再読」;Topsy‐turvydom)
3 現代のシャーマン(パースペクティヴィズムと遠いまなざし―レヴィ=ストロースと現代の人類学)