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出版社内容情報
強烈無比の戯画・風刺画から美女・幽霊・動物まで縦横無尽に描き人気を博した「画鬼」暁斎の魅力を傑作の数々と共に。オールカラー。
内容説明
ほとばしる奇想、比類なき技巧―骸骨、幽霊、閻魔から、蛙に猫に、百鬼夜行…武者絵、美人画、風俗画まで。正統狩野派にして人気浮世絵師。どんな画題も縦横無尽、強烈なユーモアで世の中を笑い飛ばし、奇抜な着想で観る者の度肝をぬく「狂斎」ワールド!オールカラー収録作品100点超。
目次
美女と骸骨たちの饗宴
幻想的な幽霊たち
冥界の大王・閻魔さま
閻魔大王大サービス
鍾馗さまも大活躍
百鬼の大行進
福の神にあやかりたい
世の中を笑いとともに吹き飛ばせ
戯画に描いて憂さ晴らし
忠臣蔵 武者絵の世界
「十二ヶ月図短冊」
「暁斎楽図」暁斎戯画の真骨頂
狩野派仕込みの動物画と戯画
美人画 知的で清楚な女性たち
戯作本の挿絵
「狂斎百図」
「暁斎絵日記」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
41
卒論の参考資料。斬首され、川に流された囚人の首をこっそり、持ち帰って写実したり、一度、見たものは瞬時に記憶して描き出す程の才を持っていたとされる河鍋暁斎。彼の作品で一番、印象的だったのは戊辰戦争での戦争のきっかけとなる喇叭を吹いた者を今にも切らんかとする官軍の新聞絵。ここに戦争の惨さとそれに加担した者の負うべき責任が凝縮されているように感じました。同時代人の月岡芳年とは幽霊画に実人物(暁斎は死んだ妻、芳年は病気の遊女)をモデルにしたり、戊辰戦争で起きたことをモデルに無惨絵を描いたことと似ていることもある。2014/09/17
りんご
38
フルカラーで惜しげもなく河鍋暁斎の絵を見せてくれます。北斎のも漫画っぽかったけど、更に現代漫画に近い。「明鏡倭魂 新板」って作品の、鏡かピーカー光ってるところはすっばらしいじゃないか。絵柄に古さは感じますが、溢れるオリジナリティに圧倒されます、的な講評を書きたくなります。2021/11/30
むつぞー
27
河鍋暁斎の画集。風刺画から幽霊、美人画まで、幅の広い作品が揃ってます。 本のサイズも大きいし、フルカラーなのも嬉しいですね。 個人的には美人画が好き。暁斎の美人画は着物の柄も凄く凝っていて見応えあるんですもの。 もちろん皮肉が効いてユーモアにあふれる風刺画も好きですよ。 来年の三菱一号館美術館での展示が楽しみです。あの建物は暁斎の弟子であるコンドル設計の建物を復元ですしね。そういった意味でもすごく期待しちゃうわ。 2014/07/27
れどれ
5
絵画の解説文というと、ややもすると見方が縛られかねない邪魔くささが付きまとうものだけれど、何分この本に収録されてる絵のほとんどは戯画の可笑しさに満ちているだけに、添えられている文を同意だとか共感だとかのうなずきばかりで迎えられる。そして絵のいちいちがいつまでも眺めていられる。うっかり、恍惚感に呑み込まれそうになる。2018/07/30
tammy
5
風俗画、美人画、花鳥画、幽霊妖怪画など 多岐に渡る画題を描く絵師、河鍋暁斎の名画がたっぷりと掲載されそしてそれぞれの絵画の注釈だけではなく暁斎の人物像の説明もあり かなり見応え読み応えありました。特に動物やカエルなどがまるで人のように描かれているものはユーモアもありそして迫力もあり いつか絵画展などで実物を見たいなぁと思いました。2014/08/08