内容説明
書簡―生涯と文学、夫との出会いを明かす書簡集。「聖心の使徒」所収エッセイほか―若い日々につづった瑞々しい散文の数々。翻訳・荒野の師父らのことば抄―孤独を友とし荒野で静思の日々を送った修行者の教え。ノート・未定稿「アルザスの曲りくねった道」―遺された草稿。
目次
書簡(1959年―父・豊治郎、母・万寿宛;1962年―父・豊治郎、母・万寿ほか宛;1968~1971年―母・万寿宛 ほか)
「聖心の使徒」所収エッセイほか(シエナの聖女 聖カタリナ伝;アッシジでのこと;ゆりのごとく花ひらけ―ボルナデッタ・スビルウ ほか)
荒野の師父らのことば抄(翻訳/ジョヴァンニ・ヴァンヌッチ編)(師父らの完徳について;静寂あるいは心の平和について;修道者は罪を悔やまねばならぬ ほか)
ノート・未定稿「アルザスの曲りくねった道」
感想・レビュー
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tom
21
須賀綾子は何者だったのかということが、ここしばらくの疑問。不思議でならない行動が続くので、年譜で確かめるため、この本を読む。良家のお嬢様、大学にまで進む。本当のキリスト教を知りたくてフランスに留学する。満たされなくてイタリアに行く。キリスト教左派の活動に関わる。夫が亡くなる。日本に帰る。翻訳やら語学教師をする。廃品回収をする。突然文筆家になる。10年ごとに跳んでいく。須賀さんが「アルザスの曲がりくねった道」を完結させていたら、何を考え、何をしたかったのか見えたのかもしれない。疑問ばかりが残る。2022/03/05
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- 和書
- 死墓島の殺人 角川文庫