須賀敦子全集〈第3巻〉ユルスナールの靴・時のかけらたち・地図のない道・エッセイ/1993~1996

須賀敦子全集〈第3巻〉ユルスナールの靴・時のかけらたち・地図のない道・エッセイ/1993~1996

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  • サイズ B6判/ページ数 593p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784309621135
  • NDC分類 918.68
  • Cコード C0395

目次

ユルスナールの靴(プロローグ;フランドルの海;1929年 ほか)
時のかけらたち(リヴィアの夢―パンテオン;ヴェネツィアの悲しみ;アラチェリの大階段 ほか)
地図のない道(地図のない道;ザッテレの河岸で)
エッセイ/1993~1996(塩一トンの読書;七年目のチーズ;屋根裏部屋と地下の部屋で ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

コウジ

3
所謂「全集」という物を読む様になるとは以前では考えられない。マルグリッド・ユルスナールもダンテも未読だが、氏の文章は味わい深い。 著者の文学に対する真摯な姿勢が素直な魅力として表されていて、不勉強な自分でも、その片鱗が見えるのでは?と思わされる。 文学好きの仲間達と「書店」を営んでいた事にも憧れる。 戦後暫くして留学の為、渡欧し 欧州の戦後の空気感が随所に伝わって来るし、批評家の話も楽しく読める。 本作以外でも作中に出て来る作品を少しずつ読みたいと思う。5冊目2026/03/03

salvia

3
『地図にない道』が読みたくて借りた本。他は再読になるのだけれど、こちらの年齢が近づいた分、筆者の悲しみ、淋しさ、寄る辺なさをより強く感じた。どこか湿り気を帯びた闇に惹かれる人のようだ。15年暮らしたといえど、異邦人としての自分を冷徹な眼で見ており、それだけに人々との出会いひとつひとつが奇跡であったかのように灯る。文学だけでなく、絵画などの美術品についても、自分のからだの中を潜らせた言葉で語っており、興味を掻き立てられるだけでなく、しみじみと共感を覚えた。2024/08/27

はるたろうQQ

2
『ユルスナールの靴』はユルスナールの人生や著作とそれに関連する自分の経験を一本の糸に糾ったような生前最後の作品。「自分に残された時間はいったいどれほどなのだろうか。」という胸が塞がれる言葉がある。著者の重要なモチーフである、人生の使命を求めて魂が漆黒の暗闇を彷徨う姿を立体的に描く。『時のかけらたち』は建築や絵画、彫刻等に纏わる思索を綴った作品集。『地図のない道』はヴェネチアのゲットに始まり大阪の道頓堀・堂島を経てヴェネチアの娼婦達の収容所に終わる。『エッセイ』の「古いハスのタネ」は宗教と文学を巡る断章集。2026/03/31

sika_meter

1
再読です。個人的に、きりりとした文章を読んでダラけた背筋を伸ばしたい気分のときは、須賀敦子。実はイタリア自体にはそんなに興味がない(笑)のだけど、彼女の審美眼を通して見えてくる土地や建物、文学、人物はどれも魅力的に思えてしまう。日本での子供時代、フランス、イタリアでの若き日々、そして日本に戻っての晩年、と時間と場所を自由に行き交っているけど、彼女のことば選びと洞察力が添えられている限り、少しも散漫にはならない。2020/05/22

ミニすけ

1
上品な文章で、ヴェネツィアの思い出が語られている。 「ザッテレの河岸で」で、高娼婦の絵が取り上げられているが、この絵には、からくりがあったのだ!筆者が、もし知ったら、どんなに驚いただろう。この秘密は、福岡伸一の「世界を分けてもわからない」に詳しい。2016/04/14

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