出版社内容情報
感染症にかかると身体はどうなる? 病気とその治療のしくみを、大人気・病理学者が、中学高校で習う知識を使ってわかりやすく解説!
目次
序論 いろいろな病気―まずは病気のガイロンから(病気ってなんだろう;病気を種類で分けてみよう;いろいろな病気について学んでみよう)
本論 感染症のすべてがわかる!―ウイルス・細菌・免疫のしくみ(ウイルス―極小の病原体;免疫―外敵からからだを守る;細菌―生きる大敵)
著者等紹介
仲野徹[ナカノトオル]
1957年大阪生まれ。大阪大学医学部卒業後、内科医から研究者になる。ヨーロッパ分子生物学研究所、京都大学などを経て、大阪大学大学院医学系研究科教授。専攻は病理学(どんなメカニズムで病気ができるかを研究する学問)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aya Murakami
79
他館図書館本。 2020年8月発行…ということで某パンデミック初期のころの話…ですね。というわけでmRNAワクチンの話は無かったのですが、アビガンの話はちらっと出てきました。後子宮頸がんワクチンと反ワク系の話も…。「ワクチンで医療系が儲かるという話なら病気だらけにして治療で大儲けした方が(陰謀としては)理にかなっている」正論ですね。いいこと言っています。結核のワクチンが大人に効かないというのはショックな事実でした。2023/08/05
trazom
74
あとがきに「「ああ楽しかった、そして、賢くなった」と思ってくれたらいい」とあるが、仲野先生の目論見は見事に大成功。「ウイルス」「免疫」「細菌」について、イラストも交えながら、極めて分かりやすく解説されている。免疫のメカニズムのような難解な内容も、軽妙な仲野節に導かれて、分かった気になってくる。また、パスツール、コッホ、北里柴三郎、志賀潔、本庶佑先生などの業績を語る仲野先生の熱い思いも、人間味があふれて胸を打つ。若い人に、医学や学問に対する興味を持ってほしいという著者の愛と教育的配慮に満ちた良書だと思う。2020/09/17
榊原 香織
73
読み易いし面白い。専門の話の外にも、本の紹介や年号語呂合わせもいろいろ出てきて盛りだくさん。 子供にも大人にもお勧め。抗がん剤が第1次大戦の毒ガス由来だとは(チボー家の兄弟・・)2024/01/17
yyrn
28
読メの皆さんが盛んに感染症の本を読んでいるので私もつられて読んだ本。中学生を対象に書かれているので分かり易い。ウイルスと細菌の違いや免疫の働きなど、知っているようでよく理解していないことを改めて教えられ、インフルエンザ罹患時に処方されるタミフルとアビガンの働きの違いなども再確認できた。また、ジェンナーやパスツール、コッホ、北里柴三郎らなど、様々な感染症の発見やその治療法を切り開いてきた先人たちの足跡も併せて紹介されている。医学の進歩をありがたく思う。若者よ未知に挑め。2020/10/06
sonettch
19
正直、14歳でこの本を読破したらすごいと思う。この分野に関心のある私でも、特に免疫の部分は専門的すぎて他の本(『危機の正体』など)で息抜きしなければ読み進められなかった。でも、本書に登場する多くの研究者たちの話は面白いですよ。ジョン・ハンター(とてつもない変人)とかジョン・スノウ(感染症疫学の父。まるで名探偵)とか。なんだかんだ言いましたが、本書はとてもいい本です。オススメ。2020/10/04
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- 和書
- シェリング以後の自然哲学