出版社内容情報
カノッサの屈辱、宗教改革、神聖ローマ帝国誕生……キリスト教から世界史のトピックを読み直せば歴史の核心がわかる!
内容説明
“非力な一宗教”キリスト教はローマ帝国の国教になると、中世には西洋の最大権威へ。宗教改革後は低迷するが、その間も国王や世俗権力と対立・融和を繰り返しながらいま再び勢いを盛り返しつつある。そのパワーの源泉を歴史から紐解く書。
目次
1章 弱小だったキリスト教が、なぜローマ帝国の国教になれたのか―迫害からの出発編
2章 「カールの戴冠」で優越を示すもローマ教皇の受難は続く―教会権力の確立編
3章 神聖ローマ皇帝の枷がはずれ、教皇は“神の敵”排撃へと向かった―絶頂の十字軍編
4章 フランスの干渉、ペスト、腐敗…で凋落するカトリックと勃興する新教―教会大分裂~宗教改革編
5章 “国家の時代”に抗った教皇は愛想をつかされ、自ら「囚人」に―イタリア統一と政教分離編
終章 世界は、なぜ再びローマ教皇を必要としつつあるのか―「平和の使徒」編
著者等紹介
内藤博文[ナイトウヒロフミ]
1961年生まれ。大学卒業後、新書系の出版社に勤務。現在は、歴史、地理、世界と日本、文化、娯楽などの分野を得意とするライターとして精力的に執筆を行なう一方、地方で実業にも携わっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
58
急ぎ足で辿る世界史に、とりたてて目新しい知識は得られない。でも、「キリスト教(特にローマ教皇)」という切り口で歴史を裁くと、これまでそんなに重要視してなかったものが気になるという発見があったのも事実である。例えば、ゲルマン人はアリウス派であったから嫌われたと解釈するのかとか、「コンスタンティヌスの寄進状」を世界史で紹介するものなのかとか、想定外の驚きを覚える。ただ、本書の記述は極めて断定的で、こういうわかり易すぎる歴史解釈には警戒感も禁じ得ない。また、誤記も散見され、書物としての信頼度について疑問が残る。2020/08/13
白いカラス
1
世界史の中心といへば西洋史。すなわちキリストの歴史であると言っても過言ではない。興味深く読み終えることが出来ました。2020/09/11
自分メモも兼ねて
0
イスラム帝国に打ち勝つため、国民の心を一つにまとめ上げるためにキリスト教はとても都合が良かった。キリスト教とは人民の心を掌握する便利な権威道具だった。
Go Extreme
0
3世紀:ローマ社会の混乱→皇帝の求心力低下→キリスト教のローマ人への振興拡大 ローマ皇帝:キリスト教弾圧←皇帝崇拝の邪魔 キリスト教徒の聖遺物崇拝 殉教者・法悦 313年ミラノ勅令:キリスト教信仰の自由 聖書のラテン語約→ローマ帝国内にキリストン共根付く 10世紀前半:ポルノクラシー・閨閥政治 バイキングの襲撃→キリスト教信仰の深化 異端審問 カルヴァン派:近代化のエンジン・強い職業意識と蓄財意識 1648年ウェストファリア条約:多国間条約の原点 フランス革命:理性が絶対視・反カトリック運動も過熱 2020/07/16