出版社内容情報
朝鮮半島は古代から周囲の国々に翻弄され、内部分裂をくり返してきた。日本に重大な影響を与える朝鮮半島情勢を歴史から理解する本。
内容説明
日本に重大な影響を及ぼし続ける韓国と北朝鮮。半島の歴史を遡ると、彼らの行動原理が手に取るようにわかる!謎多き隣人を、根源から理解する一冊!
目次
序章 朝鮮半島の命運を握る東西南北の勢力とは?
1章 古代・三国期 なぜ「日本」の国号誕生は新羅の半島統一と同時期なのか?
2章 統一新羅・渤海期 なぜ渤海は、日本と結んだのか?
3章 高麗建国・動乱期 なぜ北方遊牧民族の時代に、新羅・渤海は滅んだのか?
4章 高麗服従期 なぜ高麗は、モンゴルの日本侵攻に積極的に加担したのか?
5章 李朝危機期 なぜ李朝は、秀吉や後金の侵攻で崩壊しなかったのか?
6章 李朝衰亡・大韓帝国期 なぜ李朝は、近代化が遅れ、列強の餌食になったのか?
7章 日・米ソ統治期 なぜ朝鮮戦争は、半島統一の戦いから変質していったのか?
8章 南北分断期 なぜ北朝鮮は、韓国に優越感をもちつづけるのか?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホシ
12
朝鮮半島の歴史を概説します。時間の合間にちょこちょこと読み続けてきたので、体系的な知識としてきちんと頭に入っていないです。あと、韓国の方が読んだら「はぁ!??」ってなるだろう記述もちらほら。人は見たいものを見ようとし、聞きたいことを聞こうとしますね。本書もそうした類の本です。デタラメが書かれているわけではありませんが、日本人が「こうであってほしい」と思う朝鮮半島の姿を解説します。正直、鼻につきましたね。う~ん、もうちょっと内容を吟味して購入すべきだった(;_;)2018/07/08
kri
5
韓国ドラマを楽しむがこの国の歴史をまるで知らないなと図書館で借りてみた。事細かな出来事を語らずざっくりとした流れを知りたい方には手頃。朱子学を基にした国のあり方から武よりも文に重きを置き、それ故に脆弱だった軍事力。それもあり四方からの大国による支配に苦悩してきた国であると改めて知った。それは民族意識を増長させることになる。特に「小」中華思想が根強く、東の夷狄、下位の民族である日本に完全統治された屈辱はなかなか拭いされないのだと思った。貢女を長年他民族に強いられてきただけに従軍慰安婦問題への拘りも理解できる2021/12/05
こちょうのユメ
2
朝鮮半島の国はわかりにくい。こうした歴史入門書は自分にピッタリ。半島国家の悲哀は四方からの脅威。中国からの思想文化の影響で、半島は儒教朱子学が共同幻想になったと思う。数多くの歴史的脅威の中、教科書誤報事件は韓国が初めて日本を屈服させ、また慰安婦問題は勝てる外交カードになった。日本を許せないのは朱子学的感情で、野蛮な種族によって支配されたから。韓国左派は1919年の上海臨時政府にルーツを求め、日本と戦ってきた歴史を欲しがる。ゆえに日本軍と戦った金日成(?)の北朝鮮大好きなのだ。現代史の記述は大変役に立った。2021/11/03
湯一郎(ゆいちろ)
2
ザーッと古代から現代まで。朝鮮半島は本当に常にどこかの属国だったなーとわかる。現代近くなるとやはり複雑。2019/08/14
otogination
0
朝鮮半島の歴史と言いつつ、李氏朝鮮の成立まではかなりの割合で満州史と言っていいような記述となっていて、今日から見ると存在感がなくなってしまった渤海、女真、モンゴルあたりの勢力が不気味である。歴史的に見れば、南北朝鮮の統一よりも北朝鮮と満州の統一の方がありうるのではないかと思えてしまう。2024/02/28