内容説明
史上初の七冠王を達成した天才棋士の思考過程はどうなっているのか。その意識と無意識、記憶と感覚、脳と心の奇跡のメカニズムを、世界で初めてジェイムズ・ジョイス『フィネガンズ・ウェイク』を個人完訳した言語名人が解く。将棋も『フィネガンズ・ウェイク』も無限に増殖する言語宇宙―羽生マジックとジョイスの言語世界との、透明で鮮やかで刺激的な出会い。
目次
第1章 時間・瞬間・エピファニー
第2章 作品に流れる時代
第3章 平面の魅惑
第4章 日本語という天才
第5章 フィットする瞬間
第6章 先端の定跡
第7章 「私」が消えるとき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ライアン
14
夏頃に柳瀬尚紀さんが亡くなられたというニュースを聞いて積んでいたこちらを。今から21年前、七冠に向ってまっしぐら24歳の羽生さんと文学者柳瀬さんの対談は噛み合ってないようで噛み合ってるといいますか(笑)。柳瀬さんが羽生さんに送ったいろは歌が絶妙でした。あと棋士と数学者は似ているという柳瀬さんの言葉に納得でした。2016/09/27
borug
2
『フィネガンズ・ウェイク』の読みの助けになればと読んだ。羽生さんが『フィネガンズ・ウェイク』読んでないのに、柳瀬尚紀から何度も『フィネガンズ・ウェイク』の話が出てくる。少し助けになった。2017/01/11
Kenshi
1
羽生さんにはべたべたいろいろくっつけるより普通に引き出したほうがよさそう2013/09/05
sasuke
1
柳瀬さんが作った、いろは歌、73, 104ページ、お見事です。2011/08/28
かぜ
0
★★★☆☆ 羽生さんの加藤一二三評に笑い転げ、そのすごさに感心した。2013/01/18