内容説明
戦後はじめて、日本人男女のセックスを、心理的、肉体的、技術的に余すところなく分析解明し、著者の地位を確立した超ベストセラー。ヴェルデ『完全なる結婚』、謝国権『性生活の知恵』と並ぶ性の伝道書。
目次
第1章 性の喜びとは何か
第2章 態位とは何か
第3章 態位をどう使うか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
猫丸
10
Koitus の型を分類整理。はじめに「体位」なる言葉を斬り捨てる。これは「青少年の食生活に気を付けて体位向上をはかりましょう」のように使われるゆえに「体格」の類義語である。したがって、副題にもある通り高橋翁は「態位」の字をとる。そんなわけで態位の総数62。中には「互脚男上背位」とか「間隔背臥位」のように、ちょっと何がどうなっているのかわからない型などもあるけれど、各態位がどんな人、どんな場合に適するのか、懇切に解説している。偉いものだ。2022/10/12
澤水月
0
930918
わす
0
ヴァン・デ・ヴェルデ『完全なる結婚』の不備を補うかたちで執筆されたものだが、本当の狙いはそれまで続く「上半身不在の性」という歪みを正し、夫婦生活における不自由・不平等を解消する点にあったそうな。しかし戦後の婦人科医が『養生訓』を参考にするとは。医者ですらその程度の性知識だったんだなー。2025/02/21
green herb
0
性心理学者の著者が性交体位を62種に分類したもの。不感症の女性を減らすためのいろんな体位が詳細な解説と共に記述されています。ただし、体位図は男女別の鉛筆書き(爆)。しかも、著者の実践が伴っているかは不明。そのため、解説に不自然な点が多いです(いわゆる寝バックは女性が感じにくい、座位は妊娠しづらい…etc.)。ただ検閲の厳しい当時、これだけの内容が書けたのは頑張った方なんだろうと思います。情熱は素晴らしいと思いましたが、わかりにくい学術書という感じでした。2018/03/14