内容説明
古事記・日本書紀が伝える日本の神話が私たちに語りかけるものは果して何か?イザナギ・イザナミの国生み、天の岩戸、ヤマタの大蛇、イナバの白兎、天孫降臨、海幸・山幸など、誰もが知っている神話を民俗学的・精神分析学的に捉えなおし、その奥底に秘められた日本人の大らかで豊饒な性意識を解き放った画期的な名著。戦後セクソロジーの先駆者として生涯を貫いた著者の文庫コレクション第1弾。
目次
はじめに なぜ、神話のベールを剥ぐか
1 オノゴロ島―はじめ女性が上だった
2 ヨミの国―屍姦の願望
3 アマテラスとスサノオ―姉弟婚とその破局
4 天の岩戸―女性器崇拝の心理
5 ヤマタの大蛇―古代の略奪・輪姦事件
6 イナバの白兎―古代の人口くらべ
7 オオクニヌシ―さまざまな結婚のしかた
8 天孫降臨―女が先頭に立った時代
9 コノハナサクヤ姫―日本人起源論を解くカギ
10 海幸・山幸―性のユートピアを求めて
むすびに―日本の神話の特徴