河出文庫
ロベスピエール/毛沢東―革命とテロル

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  • サイズ 文庫判/ページ数 327p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309463049
  • NDC分類 316.5
  • Cコード C0110

内容説明

革命にとって「恐怖」とは何か。“文化大革命”の驚くべき帰結とは…悪名たかきロベスピエールと毛沢東をあえて復活させ「革命的政治」を再審しながら、最も危険な思想家が“現在”に介入する。あらゆる言説を批判しつつ、政治/思想を反転させるジジェクのエッセンス。独自の編集による文庫オリジナル。

目次

1 毛沢東―無秩序のマルクス主義的君主
2 バディウ―世界の論理
3 ロベスピエール―恐怖という「神的暴力」
幕間1―“たら…れば”歴史論の反転
4 バートルビー
幕間2―頽廃と偽善
5 非常事態

著者等紹介

ジジェク,スラヴォイ[ジジェク,スラヴォイ][Zizek,Slavoj]
1949年、スロバニア生まれ。最も注目される哲学者/精神分析家

長原豊[ナガハラユタカ]
1952年生まれ

松本潤一郎[マツモトジュンイチロウ]
1974年生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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6
「アウシュビッツ以後に不可能になったのは詩ではない。むしろ散文が不可能になったのだ」(211ページ)2020/02/27

大ふへん者

5
議論についていく為の予備知識が甘く、何度か挫折しそうになったが読みきれた。長原・松本両氏の訳のせいか、衒学的な表現に疲れる、が面白い。最初の毛沢東的な「弁証法的綜合ー否定弁証法(アドルノ)」はなるほど。継続的闘争における一時的休止は「強いられた和解」である。ゴルギアスの参照、「対角」「斜線」様式の思考や、バーチャル資本主義に対する仏教的存在論の関係も私にとってタイムリーな話題。アガンペンへの興味も益々深まった。2014/01/05

アブーカマル

4
毛沢東/ロベスピエールといった革命的な人物について論じながらも一方でたびたびチェスタトンを引用し、フライト・ラカン的精神分析に依拠したPC批判を展開している。極右と極左の通底を体現しているといえるかもしれない2019/07/01

 

3
「イスラエル国防軍の軍事学校は、パレスチナ人民に対するイスラエル国防軍の市街戦を概念化するために、ドゥルーズとガタリ、とくに『千のプラトー』を系統的に参照し、それを「作戦理論」として用いている。(…)彼らが依拠している重要な区分の一つに「平滑」空間と「条理」空間があり、それは「戦争機械」と「国家装置」という秩序概念を反映している。いまやイスラエル国防軍は、境界がないかに見える空間における作戦に言及する必要がある場合、しばしば「空間を平滑化する」という表現を用いるようにさえなっている」2023/01/18

またの名

3
訳者の溢れんばかりの才能の乱舞。・・・かどうかはともかく、周辺資料の読み込みと語学力そのものは確かに凄いので、それに内容も時事的散発的で勢いがあって、訳のことは読むうちに気にならなくなる。「革命抜きの革命」を標榜するリベラルの欺瞞に対して、民主主義的政治から除外された員数外の空集合(バディウ)が機能する真の政治のために暴力を擁護するという危険を冒す、とかなり挑発的。イスラエル軍に応用されている『千のプラトー』の話、スターウォーズ3やマトリックスや「24」の分析から現代政治を論じるなど相変わらずキッチュ。2013/03/06

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