内容説明
チャンドラースクールの優等生アメリカ屈指のハードボイルド・ストーリテラー、ジョン・Dの古きよき時代、50年代のサスペンスもの登場。戦争で傷つき、人生に絶望した青年の信じられるものは金だけ。戦友が死にぎわに残した謎のことば「シンディーが分っている」を手がかりに埋蔵金を求めてやって来た小さな田舎町に待ち受けるものは何か。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
負け猫
1
ジョン・D・マクドナルドの作品は『金時計の秘密』しか読んだことがなく、軽い不思議な感じの金時計と比べたら、こちらは静かな、だが物騒な話で、だいぶ作風や雰囲気が違い驚いた。戦友の最期の『シンディーが分かっている』の言葉だけで、金のありかを探すお話なのだが、戦争で傷ついた彼が最終的に探し当てたものはありきたりながらも感動的。2011/06/11
tomo6980
0
ベトナム帰還兵の話かと思っていたら朝鮮戦争だった。敵役のフィッツがあまりにもランボーみたいだったから。ベトナム以後の話よりまだ救いがあるのは「戦争が人を大人にする」というロマンチシズムがまだ有効だったからかも。しかし、シンディが不憫だ。2018/09/07