内容説明
サッカー場を3つ合わせたくらいの場所に7万人が住む、カルカッタ有数のスラム「歓喜の街」―。皮肉にもそう呼ばれる場所で彼らは、ゴミあさりや人力車を引きながら、1日20円ほどで家族を支えている。“20世紀に生きるわれわれにとって最も刺激的な体験は、月旅行をのぞけば、この「歓喜の街」で過ごすことである”と登場人物の一人は語る。
目次
2 馬のような人間と火の車
3 わが愛しのカルカッタ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
allite510@Lamb & Wool
11
死体を売買するドームカースト、塵芥処理場でゴミを漁る子供達、不可触民の去勢者ヒジラ、悪名高いインドの婚資制度、圧倒的なサイクロン災害の中ハンセン氏病患者たちを助けるために奔走する人々など、スラムを中心にインドの多彩な、というような言葉では追いつかない驚くべき人々が描かれる。当時世界的に好評を持って迎えられたのは、もしかしたら見世物小屋的興味をそそった側面もあったかもしれない。しかしスラムの天使バンドナが最後に放つ、スラムやカーストの善し悪しを一気に跳び越えて「歓喜の街」の混沌を世界に照射する一言は衝撃的。2019/01/20
橘
8
遠藤周作「深い河」で登場人物の一人が行きたがってたと思う、鳥がたくさんいる森林公園的なところっぽい場所が出てきました。2020/06/06
sasa
0
何がきっかけでこの本を知ったのかは忘れたが、前から読みたかった本。 調べたら遠くの図書館に有ったので借りてきた。色々感想はあるんだが 書かないでおく。出版されたのが20年近く前で、書かれていた年代は30年 くらい前らしいので現在のカルカッタはどうなっているのか気になった2013/01/02