内容説明
ハックスレー、マーク・トウェインからサキ、ギャリコ、サルトルまで、ミステリーもファンタジーも詩も、全部まとめて猫の文学。キラ星のような傑作16篇にピカソ、シャガール、クレー、ルッソーなどの名画を多数ちりばめた、贅沢きわまりない作品集。従来の猫の本に満足できない本物の猫好き読者に、真正の半猫人にして手練の翻訳者柳瀬尚紀の編・訳で贈る、猫文学の豪華アンソロジー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
YO)))
12
猫尽くしアンソロジー,至福の一冊.作品としてのベストは,P.G.ウッドハウス「ウェブスターの物語」.猫の尻に敷かれるボヘミアン(画家)が哀しくも可笑しく,ラストのハッピーなどんでん返しに和む.私的に一番グッと来たのが,ポール・ギャリコの抄訳におけるノラネコ嬢の毛づくろい指南.何がどう,と聞かれても上手く説明できないんだけど,猫はただ猫らしくあるだけで愛おしい,これぞ真理というものではないだろうか.文章の合間に挿し込まれた古今の猫名画や猫写真の中に,一枚だけ訳者自身の撮ったものが混ざっているのが微笑ましい.2013/02/16
ヴィオラ
5
人生ピークともいえる「猫と暮らしたい熱」におそわれて、せめて本で猫と触れ合おう!ってことで、こんなアンソロジー(。・∇・。)キプリングやギャリコとか、個人的に好きな作家の作品もはいってるし、猫との生活を想像しながら楽しく読了。 一番楽しかった「そこで何してきたの?」、作者のハーヴィー・ジェイコブズって、どっかで聞いたような…と思ったら「グラックの卵」の人か('-'*)2012/10/07
timeturner
4
詩、短編、エッセイ、長編からの抜粋と、猫に関するものならなんでもあり(ただし猫様に失礼のないことが条件)の自由さがいい。絵や写真が多数挿入されているのも◎。2016/03/30
Nekono
3
後書きに曰く、「むろん、この文庫におさめるにあたり、入念に櫛を入れて毛づくろいをした。」この一言で飼わず(買わず)にはいられない。 半猫人を名乗る柳瀬尚紀さんが、名だたる文豪の猫作品(どれも掌編)を選りすぐって翻訳、しかも、毛づくろい。挿絵は名だたる名画(どれも猫が描かれている=描と猫は字が似ているなぁ。)これは、飼わずにいられない。というわけで、この本は私の手元にあり、電気カーペットに寝っ転がりながら、ブムブムと満足のため息を漏らしているわけです。これだけの本が3冊200円の一冊とは・・・・。(笑)満足2011/11/28
伊野
3
単に猫が登場する話から、猫の性質の由来についての寓話、人間が猫に変化した物語など猫猫猫。どの話もどこかしら可愛い、まさに猫マジック。猫好きまっしぐら。2011/06/04