内容説明
パリでチャールズ・レイノーが旧友の億万長者の息子と再会したことから、サスペンスフルな陰謀レースが幕をあける。ターゲットは50億ドルの巨額の遺産。空前の建築プロジェクトに執念を燃やす若手実業家。彼の命を狙う妖艶な養母。“怒り”の研究に専念する奇怪な医師。なぜか彼らのすべてがレイノーを味方につけたがる…。『アンドロメダ病原体』の著者が放つ大型エンタテインメント。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Dai(ダイ)
20
登場人物がほぼ悪人で、しかも金持ちの浮気者ばかり。養父から巨額の遺産を残された、ピアース。正式に相続するためにはいくつかの条件をクリアしなくてはならない。そしてそれまで資産管理をまかされた継母リュシエンヌ。ピアースから信頼を受けながらも、その財産を手に入れるため、人間の怒りをコントロールする研究を重ねる叔父のブラック医師。それぞれの争奪戦の陰謀に巻き込まれた主人公レイノー。初めはバラバラで意味の無さそうなピースがハマり始めると目が離せなくなる。50億ドルもの遺産を手にするのは果たして誰か。2016/10/01
mach55
0
なんと1971年に出発されていた本。間違いなく絶版になっているはず。昔のサスペンスは、現代社会では、早い段階で簡単にそのトリックが読めてしまうこともあるが、45年も前に書かれたとは気づかないほどの内容でした。主人公チャールズ・レイノーの毒蛇ハンターの仮面を持つ密輸商人というバックグラウンドが、もっとストーリーに絡んでいたらさらに面白かったのに、と思います。2016/03/09