内容説明
大正文壇の寵児にして、追放され忘れ去られた異端のコスモポリタン作家、大泉黒石。死んだ女の手がさまざまな怪奇事件を引き起こす「黄夫人の手」、青年画家が亡き妻の絵を描くことに取り憑かれる「眼を捜して歩く男」ほか、黒石怪奇小説の傑作・主要作8篇を精選。
著者等紹介
大泉黒石[オオイズミコクセキ]
1893年、ロシア人の父と日本人の母のもと長崎に生まれる。本名は清、ロシア名はアレクサンドル・ステパノヴィチ・キヨスキー。自称「国際的の居候」。上京し職を転々としたのち、『中央公論』の滝田樗陰に見出されて『俺の自叙伝』を発表、大正文壇の寵児となるも、戦争へ向かう世相のなか排斥され忘れ去られた。1957年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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