内容説明
日本各地、文字通り津津浦浦を歩きに歩いた宮本常一の傑作『忘れられた日本人』。その舞台十箇所を、ぎりぎりの費用で二度三度ていねいにたどり直し、宮本が会った人、その縁者に取材し続けた旅の記録。若き民俗学徒が脚で拓いた、宮本民俗学を今に引き継ぐ、青春の記念碑。
目次
1 ふるさとの島より―「私の祖父」「世間師(一)」山口県大島郡東和町長崎(現周防大島町)の旅
2 世間師に会いにゆく―「世間師(二)」大阪府河内長野市滝畑の旅
3 文字をもつということ―「文字をもつ伝承者(一)」島根県邑智郡瑞穂町田所鱒渕(現邑南町)の旅
4 篤農家の消えたあとで―「文字をもつ伝承者(二)」福島県いわき市平北神谷の旅
5 それぞれの「土佐源氏」―「土佐源氏」高知県高岡郡梼原町茶や谷の旅
6 山に生きる人びと―「土佐寺川夜話」高知県土佐郡本川村寺川(現吾川郡いの町)の旅
7 海をひらいた人びと―「梶田富五郎翁」長崎県下県郡厳原町浅藻(現対馬市)の旅
8 島の文化―「対馬にて」「村の寄りあい」長崎県上県郡上県町伊奈・佐護・佐須奈(現対馬市)の旅
9 現代版「名倉談義」―「名倉談義」愛知県北設楽郡設楽町名倉の旅
10 ふたたび島へ―「女の世間」「子供をさがす」山口県大島郡東和町長崎・沖家室島、久賀町(現周防大島町)の旅
著者等紹介
木村哲也[キムラテツヤ]
1971年生まれ。著述家。歴史学・民俗学研究者。高校卒業と同時に宮本常一『忘れられた日本人』と出会い、以後宮本常一の足跡をたどる旅を続ける。東京都立大学人文学部卒、神奈川大学大学院歴史民俗資料学研究科博士後期課程修了。博士(歴史民俗資料学)。周防大島文化交流センター学芸員を経て、現在、国立ハンセン病資料館学芸員。著書に、『来者の群像:大江満雄とハンセン病療養所の詩人たち』(第28回高知出版学術賞特別賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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