内容説明
千年読み継がれる傑作随筆集が、もっとも親しみやすい現代語訳で蘇る。「香炉峰の雪は…」と中宮定子に尋ねられて、御格子を上げ御簾を高く巻き上げて応えるエピソードなど、中宮定子とそのとりまきの女房たちの知的で文化的な高さが伺われる段も多い。下巻は一四三段から三一九段まで。
目次
関白道隆様がお亡くなりになった後…
正月十日過ぎ。
日がな双六に興じていた…
やんごとなきお方が碁を打つということで…
おそろしげなもの。
清らかに見えるもの。
品が無く見えるもの。
胸がつぶれるもの。
可愛らしいもの。
人前で調子づくもの。
名前が恐ろしいもの。
見た目には格別なことはなくても…
鬱陶しい感じのもの。
つまらない存在が幅を利かせる時。
つらそうなもの。
羨ましいもの。
早く知りたいもの。
じれったいもの。
関白道隆様の喪に服していた頃の…
閑院の左大将のお嬢様のことを…〔ほか〕
著者等紹介
酒井順子[サカイジュンコ]
1966年東京生まれ。高校時代より雑誌オリーブ」に寄稿し、大学卒業後、広告会社勤務を経てエッセイ執筆に専念。2003年に刊行した『負け犬の遠吠え』がベストセラーとなり、講談社エッセイ賞、婦人公論文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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