内容説明
「もう、行先、わかるでしょう?大丈夫、地獄へは行かないことよ」美しく我侭なクラスの女王・陽子と、彼女が想いを寄せる無口で風変わりな牧子、そして真面目で弟妹思いの硬派な一枝。一枝と仲良くなりたいと望む牧子だが、陽子の妖しい魅力にはあらがえず…。女学校で繰り広げられる三角関係の行方は?
著者等紹介
吉屋信子[ヨシヤノブコ]
1896年新潟市生まれ。1952年「鬼火」で女流文学者賞、67年菊池寛賞受賞。73年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Natsumi Yanagihara
2
女学生っていいですよね。魍魎の匣の楠本頼子・柚木加菜子の二人が好きなので、吉屋信子さんの書くこの本はドンピシャでした。古い本ですが、読みやすいです。どんなに自由気ままに振る舞っても嫌な感じのしない陽子ちゃんはすごい。一枝ちゃんは、他の2人ほど目立っていないけれど本当に可愛い。花物語は未読なので、続けてそちらも読んでみたいと思います。2024/11/10
Ruco
2
10年前に読んでたら興奮しすぎて気が狂っていただろうなと思うなどした 雰囲気がほんと〜に良すぎる どの時代でも気が強くて強引な美少女は最高 モダンで美しくて麗しくて鼻をつんと突くような青臭さがあって 最高だった 河出文庫から出てるのも良い 何もかも良い2023/09/04
サトー
2
終盤割と強引に終わらせにかかるので陽子の一枝に対する感情がイマイチわからないところも多いけど牧子に興味を示したのも一枝と絡んだからだしこのへん割と想像力かきたてられるところですね。 家庭内での役割に対しての振る舞いとか家父長による進路の決定に対する反発など割と先進的な扱いでそれぞれよく話ができているし面白かったです。2023/08/25
あんこ
2
「返らぬ日」に続いて復刊おめでとう&ありがとうございます。タイプの異なる三人の少女による関係性の変化を描いた話ですが、各家庭の様子の描き方も秀逸でした。牧子の父はこの時代の父らしく厳格で男子第一主義的な所があったので、もしかして悲しい結末を迎えるのかと思っていましたが、最後の最後で娘に心を開いてくれて嬉しくなりました。陽子は本当に奔放な子ですが、彼女に惹かれる気持ちはよく分かります。三人が本当の友情で結ばれて、思わず拍手を送りたくなるエンドでした。2023/08/23
ファロン
1
三人の女子高生が友達になるまでの経緯、そんなに昔に書かれたいた事に驚き。表紙の娘は誰なのか?誰でも良いのか?2025/03/02
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