出版社内容情報
出産直後に母に捨てられた那智と、父に捨てられた理緒。時を経て、母になった那智と、ライターとして活躍する理緒が出会う時、至高の恋が燃え上がる。『白い薔薇の淵まで』と並ぶ著者最高傑作が遂に復刊!
著者情報
1960年生まれ。早稲田大学卒。93年『猫背の王子』でデビュー。95年『天使の骨』で朝日新人文学賞、2001年『白い薔薇の淵まで』で山本周五郎賞を受賞。著書多数。
内容説明
那智と理緒。ともに不幸な生い立ちを持つ二人の女性は、偶然の出会いから宿命的な恋に落ちる。互いに魂の片割れと信じあうほどの激しい恋は、那智が家庭を持っていたことで、苛烈な試練に晒される…。ジェットコースターのように切迫した刹那の恋と、孤独な魂がたどり着く同性同士の至高の愛を描き切った傑作恋愛小説、待望の復刊!
著者等紹介
中山可穂[ナカヤマカホ]
1960年生まれ。早稲田大学卒。93年『猫背の王子』でデビュー。95年『天使の骨』で朝日新人文学賞、2001年『白い薔薇の淵まで』で山本周五郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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RIELLEGARDEN
2
読み始めて2度目だったことに気がつく。 母親を許して娘を置いていくのか。そこだけはちょっと理解したくないなと。思いが強ければ強いほど何を取るべきか迷うよね。 それにしてもみんな自分勝手だな。唯一、娘のれいだけがいじらしくて泣けてくる。2022/12/13
まぼ
1
那智が言った母親として与えられる愛はとても綺麗で揺さぶられる、理由はあれど 好きなのに会えない、会わないは焦ったくて現実的で読んだ後ボーッとしてしまった 2023/11/11
nyppp
1
運命がこの身を離さないでいてくれるなら、どんな道中でも歩いていける それがあなただったらと願うことは美しい姿だと思う2023/07/19
肉
1
読後、みぞおちのあたりをもぎとられたような感覚が消えないです。2023/07/18
バーニング
1
主人公の一人、那智が自分の娘と理緒の両方を譲れないというトレードオフのジレンマの中で最後どうやって落とすんだろうかと思ったが美しい結末に終わっていてよかったと思う。設定を考えても強引ではなくてありえそうなオチだったし、あえて出生の秘密を引っ張らないのも(ミステリー小説ではないので)良かった。携帯電話以前の恋愛は、一度別れると再会するのもハードルが高いが、だからこそまた会えた時の喜びは格別だったのだろうなと、美しい結末を読んで感じた。ベッドシーン、特にヒロイン二人の初夜の描写もとても美しかった。2023/06/12