河出文庫<br> あなたが私を竹槍で突き殺す前に

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河出文庫
あなたが私を竹槍で突き殺す前に

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  • サイズ 文庫判/ページ数 459p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309418742
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

排外主義が国を支配し、韓国人街でのヘイトクライムが激化する日本で、7人の若者が立ち上がる。怒りと悲しみの青春群像。

内容説明

日本初の“嫌韓”女性総理が誕生し、韓国人街でのヘイトクライムが激化していく近未来の日本で、一人の若者が立ち上がる。彼と六人の仲間たちが画策する、禁断の「反攻」計画とは?ページをめくる手が思わず震える、怒りと悲しみの青春群像。第42回野間文芸新人賞受賞作。

著者等紹介

李龍徳[イヨンドク]
1976年埼玉県生まれ。在日韓国人三世。2014年『死にたくなったら電話して』で第51回文藝賞を受賞しデビュー。2020年『あなたが私を竹槍で突き殺す前に』で第42回野間文芸新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

Shun

35
排外主義が世論を占め嫌韓化が進んだ近未来の日本で、それを後押しするような内閣が発足し合法的に在日排斥が進行するディストピア社会を描く。国籍は違うが日本で生まれ日本語を話すのに差別されてしまう人々がいる。小説で構築された世界は写実的で、もしかしたらこれは現代日本の延長にある世界かもと想像すると恐ろしい。この歪みは双方の国の歴史とレイシズムが関係しているのだろう、本作で描かれるこの複雑な関係性の中で彼らのアイデンティティの描き方に注目するものがあります。社会派小説であり、物語は群像劇のような人間味のある内容。2022/03/16

セロリ

33
正直言って、この作品あまり好きにはなれません。結末が酷すぎるし、その結末しかないというような納得感がまるでない。世間に蔓延する人種差別と暴力の雰囲気は、容易にイメージできるが、それに対する太一や梨花の行動がわからないし共感できないのだ。面白かったのは、梨花の組織『青年会』内部でじわじわと力を奪われていく様子や、大久保守護隊の成り立ちやそのメンバーの生い立ち。この辺りをもっと深掘りして欲しかった。高い理想を掲げた組織も権力闘争があり内部から壊れるし、暴力集団にも情がある。そっちの方が物語として面白いと思う。2025/03/30

たまきら

30
女性“嫌韓“総理大臣が誕生し、「外国人排斥」が始まるーこの小説を今読まずにいつ読むんだ?決心して、こわごわ手に取りました。ヤン・ソギルを思い出しますーぞっとするほど暗い、怒りのエネルギーがこめられており、私たちは永遠に分かり合えないのではないだろうか、と読み進めるにつれ不安が募っていく。そうしてさんざん恨を聞いた後で、私たちは手放された、とまたうめくような恨が。あなたが私を竹槍で突き殺す前に…私は、だれ?国に誰を憎むか教え込まれる前に。声をあげられなくなる前に。強烈な一撃です。2025/12/08

shikada

16
初の女性総理による極度の嫌韓主義が吹き荒れる近未来の日本を描いた小説。坂道を転げ落ちるように激化していくヘイトクライムは、数年後に同じことが起きると言われたら信じそうになるリアリティがあって恐怖を感じた。排斥に耐えかねた韓国人たちが母国に帰国してもスパイ容疑をかけられたり、世論がふっと嫌韓から嫌イスラムに移り変わっていったりすることもいかにも起こりそう。あまりにも月並みだけれど、同じことを繰り返さないために、歴史を学ばないといけないと感じた 映画「HAPPYEND」を連想した。2025/12/11

どら猫さとっち

13
これは現在の日本を象徴する小説なのか。排外主義、ヘイトクライム。そこから炙り出される憎悪、そして殺意。どす黒い感情を抱えて、吹き荒れる暴力。本書を読めば、これは現実と地続きではないかと錯覚させられる。何故、これほどまで人は憎み排外するのか。そんな社会にひとりの若者か立ち上がる。彼の闘いの先は勝利か、敗北か。同じ人間なのに、国籍が違えば受け入れられないのか。ヘイトクライムの内側を穿つ名作。2026/01/12

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