出版社内容情報
須賀の編訳・解説で60年代イタリアで刊行の『日本現代文学選』から13篇収録。解説は日本人にも作品への見事な誘いとなっている。
内容説明
夫ペッピーノや友人たちを思いつつ伊訳した日本の名作の数々。それはNarratori giapponesi moderni『日本現代文学選』として今も読み継がれている。その中から日本語原典13編を須賀の解説と共に収録。
著者等紹介
須賀敦子[スガアツコ]
1929‐98年。兵庫県生まれ。聖心女子大学卒業。上智大学比較文化学部教授。1991年、『ミラノ 霧の風景』で女流文学賞、講談社エッセイ賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
やいっち
70
「須賀の編訳・解説で60年代イタリアで刊行の『日本現代文学選』から13篇収録。解説は日本人にも作品への見事な誘いとなっている」とか。我々にとっての現代にも読まれている作家(作品)もあれば、読まれてしかるべき作家(作品)も。感想めいたことは、個々の作品読了の都度 書いてきた(ブログに収めた)。悲しいかな、石川「紫苑物語」は、肌に合わなかった。2021/07/12
藤月はな(灯れ松明の火)
45
伊文学翻訳の大御所、須賀敦子さんがイタリアに紹介した日本文学の短編集。全ての短編は収録されていないのが残念だが、未収録のものも含め、須賀さんによる解説は付いているので未収録のものは探して読もうと思います。横光利一氏の「春は馬車に乗って」は何度、読んでも妻への愛とそれでもその病を止める事の出来ない無力さの対比に言葉も出ない。坪井譲二氏の「お化けの世界」は子供の世界にも容赦なく、生き馬の目を抜く現実が蝕んでいく様が惨過ぎて居た堪れなくなる。恐らく、三平君の幸福な子供時代はここで終わってしまうんだろうな・・・。2026/04/23
たま
37
須賀敦子さんが1965年イタリアで(彼女自身が選び訳して)出版した『日本現代文学選』25篇のうち13篇を収める。時代は一葉「十三夜」から庄野潤三「道」に至り、谷崎、川端、三島などだけでなく坪田譲治や深沢七郎(この本を読まなければ私は読む機会がなかったと思う)も含むヴァラエティに富んだ選集。13篇のうち、一葉「十三夜」と林芙美子「下町」が心に沁みたが、三島「志賀寺証人の恋」石川淳「紫苑物語」中島敦「名人伝」の虚構性と構造性(和漢に加え欧米の教養をも踏まえた)がそれとは全く異なる文学の形として印象に残る。2021/03/23
Kajitt22
35
さすが須賀敦子さんが選んだ現代日本文学の作品。ほとんどが未読ながらどの作品も素晴らしい。2022年の年初めからじっくりと堪能させていただきました。編者須賀敦子さんの短い解説文も味わい深い。これらの作品を半世紀以上前にイタリア語に翻訳し出版され、イタリアのひとたちに紹介していたとは。90年代須賀さんの一連のエッセイに魅せられた者としては、ここでこの本に出会えるとは嬉しいプレゼントをもらった様な気持ちです。2022/01/24
かもめ通信
18
1965年、須賀敦子がアツコ・リッカ・スガの名前で、日本文学の短篇をイタリア語に訳し、作品毎に簡潔な解説をつけて編んだアンソロジーは、長くイタリアで読み継がれてきたという。本書にはその『日本現代文学選』の中から日本語原典13編を須賀の解説と共に収録し、残りの12作品については解説のみを収録、加えて大竹昭子と池澤夏樹がそれぞれ解説を寄せている。編纂された年代と、編者がイタリアで暮らしていて決して手元の資料が豊富とは言いがたかったであろう状況を考え合わせると、このラインナップの「新しさ」は 2026/04/27




