出版社内容情報
誰よりも綺麗になりたい――「ボロ雑巾」と呼ばれた少女の全身改造計画が、今、始まった。青春&狂気のエンターテインメント!
内容説明
ある日、映画プロデューサーの黒瀬裕二が出会ったひとりの女優。その姿を見て、突如、彼の脳裏に「あの日の記憶」が蘇る―大学時代、「ボロ雑巾」と呼ばれクラスメイトの陰湿なイジメにあっていた「菊池緑」のことを…。「私、誰よりも綺麗になりたい」緑が決意の言葉を黒瀬に告げた時、狂気の物語は動きだし、奇蹟のラストが読者を襲う!極上のエンターテインメント。
著者等紹介
新堂冬樹[シンドウフユキ]
1998年、『血塗られた神話』でメフィスト賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tomomi Yazaki
13
緑はいつも心の中で、悲しいくらい独りぼっちの部屋の片隅でうずくまってた。周りから蔑まされる自分が悔しかった。裕二は親に反発し、天敬から得た閃きか、突如、芸能プロデューサーを目指す。自分の夢が分からなかった若い頃の私からは想像できないほどの明確なビジョン。無謀とも思える芸能界のトップを目指すという確固たる目標に向け、緑と共に突き進む。緑を商品として扱うことを決心し、緑も整形の苦しさも厭わず努力する。何が正しくて、何が嘘か。だが、心の底では確かに愛は芽生えていた。書店で何気なく手にしたけど、感動の一冊です。2020/03/13
JKD
13
現役の敏腕映画プロデューサーこと黒瀬裕二が過ごした大学時代の経験談がとにかくアツい。学生なのに自らプロデューサーとなり同級生の菊地緑に借金させて整形とか育成してお互いが芸能界のトップに立つという仰天レベルの夢に向かって一直線。スポ根顔負けのベタなストーリーを楽しめました。2020/01/31
Hayato Higo
5
★★★★珍しく、最後はスッキリ。芸能界編かと思いきや、学生時代なのね。相変わらず、サラッと読める。2020/09/27
ねこ
5
もし私に娘がいて、どこの馬の骨とも知らぬ男に勝手に整形させられたなんて知ったら、はらわたが煮えくり返るんじゃなかろうか。若さ故の誤ちや失敗を描きたかったんだろうけど、大学生ってもうちょい要領良いと思う。二人とも世間知らず過ぎて、読んでてなかなか感情移入出来ませんでした。夢に向かって努力する大切さは伝わってきたけれど、なんかなぁ。今時わざわざ誹謗中傷のチラシ印刷して構内に貼りまくるなら、SNSとかで良くないか?と思う。そこまでの時間と労力をかける熱意に逆にちょっと笑ってしまいました。2020/03/18
skrr skrr
5
可愛くなるまでの努力がとてもリアルに書かれていて、すごくお話にのめり込めました。緑ちゃんが必死に頑張っている姿を見ていると、私もダイエットとか頑張らないとって気持ちになりました笑。そして、最後のエピローグ。何となく予想がついていてやっぱり予想通りの結末だったんですけど、それでも私の考えを上回ったストーリーですごく面白かったです!2020/03/14