内容説明
この本がマーラーが投げた一つの石がめぐりめぐって遙か東方の島国にまで及ぼした波紋の一つとして、不完全ながらも「マーラー入門」のような役に立ったとしたら、どんなにうれしいかわからない(吉田秀和)。二〇一一年刊の文庫に、新たに「菩提樹の花の香り」などの五本の文章を増補し、装いも新たに決定版として再刊。
目次
マーラーを伝えた人
マーラー
ヴァルターのマーラー
ショルティのマーラーの交響曲
新しいマーラー像―バーンスタインからレヴァインへ
カラヤンのマーラーふたたび
シノーポリ指揮ヴィーン・フィルのマーラー 交響曲第一番
交響曲第三番 ジュゼッペ・シノーポリ指揮フィルハーモニア管弦楽団
交響曲第四番 リッカルド・シャイー指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
交響曲第五番 ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
交響曲第八番
表現主義的ネオ・バロック交響曲第九番 サー・ジョン・バルビローリ指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
マーラーの交響曲第十番について
大地の歌
マーラーの歌
カンタータ「嘆きの歌」 リッカルド・シャイー指揮ベルリン放送交響楽団
マーラーの流行をめぐって
マーラー、ブルックナー
カラヤンのマーラー
マーラーの新しい演奏 ジェームズ・レヴァイン
交響曲第五番他 ジュゼッペ・シノーポリ指揮フィルハーモニア管弦楽団
菩提樹の花の香り
著者等紹介
吉田秀和[ヨシダヒデカズ]
1913年、東京日本橋生まれ。音楽評論家。東京大学仏文科卒。戦後、評論活動を始め『主題と変奏』(1953年)で指導的地位を確立。48年、井口基成、斎藤秀雄らと「子供のための音楽教室」を創設し、後の桐朋学園音楽科設立に参加。57年、「二十世紀音楽研究所」を設立。75年、『吉田秀和全集』で大佛次郎賞、90年度朝日賞、『マネの肖像』で読売文学賞受賞。2006年、文化勲章受章。館長を務めた水戸芸術館開設を記念し吉田秀和賞が設けられている。著書多数。2012年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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