出版社内容情報
謎だらけの轢き逃げ事件。目撃者の証言は嘘? 真実? 真相を追い、海を渡った雪平は……ベストセラーシリーズ、4年ぶりの最新作!
内容説明
外務省職員が犠牲となった轢き逃げ事件。ただちに犯人として危険ドラッグ常習者が逮捕される。しかし、新宿署に異動した雪平のもとに「警察が逮捕したのは全然違う人だ」という目撃者からの電話が…。やがて事件を追う雪平と仲間に悲劇が襲いかかり、真相を暴くため、彼女は海を渡る。ベストセラーシリーズ、最新作!
著者等紹介
秦建日子[ハタタケヒコ]
小説家・脚本家・演出家。1968年生まれ。97年より専業の作家活動。2004年『推理小説』で小説家デビュー。同作は“刑事 雪平夏見”シリーズとして続編とともにベストセラーとなる一方、「アンフェア」としてドラマ&映画化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
absinthe
173
上質サスペンス。他の作家の作品として読んだら大満足だったろうが、期待が高すぎたのか。ちょっと残念なのは独特の臭みがなくなったこと。今までは人格崩壊寸前の犯人と雪平が、がっぷり4つに組んで、体力の限界まで組み合っていた。そこには良くも悪くもリアリティの微妙な欠如とこの作家にしか書けない風味があった。本作品はその意味で角が取れて普通の作品になってしまった。でもこの作品好きだけどね。2019/03/26
イアン
103
★★★★★★★★☆☆日韓を舞台とした刑事雪平夏見シリーズ第5弾。薬物常習者による過失と思われた外務省職員死亡轢き逃げ事件。しかし「運転手は別人だった」とする証言により、事件は混迷を極める。もう一人の被害者はなぜ姿を消したのか。早期幕引きを図ろうとする警察上層部の狙いとは…。事件自体には過去作品ほどの派手さはないものの、かの国を巡る不穏な空気も相まって、緊張感は相変わらず高い。安藤のバディっぷりもシリーズ最高かもしれない。ただ、あれだけ〝引き〟を作っておいて7年以上も放置するなんてアンフェアですよ、秦さん。2022/11/08
吉田あや
80
危険ドラッグ常習者が起こした轢き逃げ事件。犯人も捕まり、事件としては解決したはずが予想もしない大きな闇へと繋がっていく。いろんな事件が絡み合い、登場人物も多いので、複雑に真実が隠され展開されていくところがとても面白い。読者は雪平たちと共に祈りを持ちながら読み進めることになるので、先に進むのが怖くともどんどん進むしかなく、アンフェアなのは秦さんだ!としか言いようもない高揚感に包まれる。皆の祈りの先、そして大きな展開の答えへの光を期待させるところで…アンフェアな!2019/08/21
future4227
45
な、なんて終わりかたをするんだ!超いい所で「つづく」みたいな。その先が気になるー。続編すぐ出してくれー。雪平夏見アンフェアシリーズ第5弾。身体的ハンデを背負うことになった雪平だが、凄腕ぶりは健在。今回は日韓関係の現在の微妙な空気を巧みに盛り込んだ作品と言える。たまたま初めて降りた西新井駅のホームでこの本を読んでいたら、雪平刑事が西新井駅に来る場面がちょうど出て来て、なんか運命的なものを感じてしまった。あービックリした。2017/11/08
坂城 弥生
41
最後の安藤の決意にはビックリした。2023/10/13