河出文庫
天平の三皇女―聖武の娘たちの栄光と悲劇

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  • サイズ 文庫判/ページ数 264p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309414911
  • NDC分類 288.4
  • Cコード C0121

出版社内容情報

孝謙・称徳となった阿倍内親王、大逆罪に処された井上内親王、謀反に連座、流罪の後行方の知れない不破内親王、三皇女の命運。

遠山 美都男[トオヤマ ミツオ]

内容説明

聖武天皇には三人の娘がいた。阿倍内親王は孝謙・称徳天皇となるが、道鏡擁立をめぐり、汚名を残す。井上内親王は時の天皇呪詛の嫌疑で幽閉死を余儀なくされる。不破内親王は両姉に陥れられその後流罪となり、死地すらわからぬ非業の最期を遂げる。激動の天平時代を決定づけた三姉妹の悲劇の生涯を描く古代史研究の決定版。

目次

松虫寺の墓碑銘
三皇女の誕生
それぞれの出発
塩焼王流刑
遺詔
道祖王、杖下に死す
今帝、湖畔に果つ
姉妹の同床異夢
皇后の大逆罪
返逆の近親
松虫姫のゆくえ

著者等紹介

遠山美都男[トオヤマミツオ]
1957年、東京都生まれ。学習院大学文学部史学科卒業。同大学大学院人文科学研究科史学専攻博士後期課程を中途退学。学習院大学、立教大学、日本大学非常勤講師。97年、学習院大学より博士(史学)の学位を授与される。日本古代史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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みなみ

10
冒頭は印西市にある松虫寺の伝承から始まる。聖武天皇の娘の不破内親王がこの地を訪れたというのだ。そこから聖武天皇の3人の娘のストーリーとつながっていく……そう、この本は歴史教養本というよりは物語性がかなり強い。歴史上の人物がその時にこう思ったのではないかと間を埋めていくので、ドラマチックな感情の動きがあり、ちょっと歴史小説的なテイストだ。内容はわかりやすく、系図的な理解もできて面白い。天武系から天智系に戻ったという見方は当時されていなかったという視点に驚かされた。2024/06/05

MASA123

9
聖武天皇の3皇女を理解する本で、とても興味ぶかいのですが、途中でついていけなくなり、よく理解できないまま、最後まで読み進めた。皇位継承をめぐって陰謀がたえない時代だったことは、よくわかった。 奈良町の御霊神社が、冤罪で不運な死をとげた井上親王の祟りを鎮める社だったことは、この神社を訪れたときに知った。観光客が参拝する縁結びの神社だと思っていたので、おどろいた。阿部内親王は、孝謙・称徳天皇となり、道鏡との関係で汚名をのこした。不破内親王も非業な運命だった。 この時代のことをもっと知りたくなった。2023/12/23

エリー

2
新書の『天平の三姉妹』も読んで面白かったので文庫版も購入。孝謙・称徳天皇は有名人なのである程度は知ってましたが、その姉妹がどんな運命を辿ったのか、興味深く読みました。2017/07/31

だぶりん

1
里中真知子さんの「長屋王残照記」「ある女帝の手記」を読んでいたので興味を感じた。漫画で人物の顔が頭に残っていたので話が入ってきやすかった。漫画は白壁王が即位したあたりで終わっていたので、その後井上内親王・不破内親王がどのような運命を辿ったかを初めて知った。2017/01/31

オデッサ

0
遠山先生の本はいつも興味深く読ませていただくのだけど、この本はフィクションとノンフィクションが混在していて、読む人によっては誤解する人もいるだろうなと思いました。 その点がガチガチの学術書よりはとっつきやすさがあるのかな。2019/05/22

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