出版社内容情報
不夜城「吉原」遊廓の成立・実態をつぶさに研究した、画期的な書。非人頭の屋敷の横、江戸の片隅に囲われたアジールの歴史と民俗。
【著者紹介】
1938年岡山県生まれ。作家。河出書房新社編集部を経て著述業に。主な著書に『浅草弾左衛門』『車善七』『江戸東京を歩く 宿場』『弾左衛門の謎』『異形にされた人たち』『乞胸 江戸の辻芸人』『吉原という異界』等。
内容説明
元和偃武、開幕した江戸に男装した遊女が激しく舞い踊るカオスから“吉原”は誕生する。そのご火事で焼かれ、江都の鬼門、浅草裏へ穢多・非人身分と並べられて“追放”される。江戸・東京人がこの遊廓にこめたイメージの意味と実際の吉原の姿を併せて掘り下げる、被差別・貧民研究の第一人者による風俗の地政学。
目次
序章 太夫高尾など
第1章 戦後の新都
第2章 吉原開店
第3章 元吉原の変遷
第4章 新吉原の誕生
第5章 元禄からの展開
第6章 栄枯盛衰
著者等紹介
塩見鮮一郎[シオミセンイチロウ]
1938年、岡山市生まれ。河出書房新社編集部を経て、作家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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fseigojp
6
NHK大河のべらぼうのバックグラウンドの学習2025/04/16
へいがぁ
4
これも労作と言えるでしょう。ただ、「システム」の説明が中心のため、当時の活気や人間臭さが伝わって来ませんでした。2016/01/21
kenkou51
0
吉原という特殊な地域をその成り立ちから、変遷を歴史的考察をしながら論じています。興味本位なゴシップ的な内容ではなく、しっかりとした吉原の歴史が学べる本。江戸時代に書かれている本を頻繁に引用しながら説明しているので、読みづらく感じる人もいるかもしれません。個人的には3章から急に面白くなってきました。2017/09/01