河出文庫<br> 時間のかかる読書

個数:
電子版価格
¥1,012
  • 電子版あり

河出文庫
時間のかかる読書

  • ウェブストアに4冊在庫がございます。(2024年12月07日 08時09分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 349p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309413365
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

横光利一の名作短編「機械」を11年かけてぐずぐず読んでみた。脱線バンザイ。読書を愛する全ての人に捧げる伊藤整賞受賞作の名作。

【著者紹介】
1956年生まれ。劇作家・演出家・作家。「遊園地再生事業団」主宰。92年『ヒネミ』で岸田國士戯曲賞、2010年「時間のかかる読書」で伊藤整賞を受賞。主な著書に『東京大学「80年代地下文化論」講義』等。

内容説明

脱線、飛躍、妄想、停滞、誤読、のろのろと、そしてぐずぐずと―決めたことは「なかなか読み出さない」「できるだけ長い間読み続ける」のふたつ。横光利一の名作短編「機械」を11年かけて読んでみた。読書の楽しみはこんな端っこのところにある。本を愛する全ての人に捧げる第21回伊藤整文学賞評論部門受賞作の名作。

目次

第1章 「私」がわからない
第2章 理解できない「視点」
第3章 「意識」に困惑する
第4章 途方にくれる「時間」
第5章 「わからなさ」の迷宮
第6章 やっぱり「私」がわからない

著者等紹介

宮沢章夫[ミヤザワアキオ]
1956年、静岡県生まれ。劇作家・演出家・作家。「遊園地再生事業団」主宰。93年『ヒネミ』で岸田國士戯曲賞、2010年『時間のかかる読書』で伊藤整文学賞評論部門を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

134
横光利一の「機械」という作品、この本の中の最初に全文が収められていますが、をじっくりと読んでいくという面白い試みがされています。それだけでこのような文章を書けているというのはやはり著者が今まで読んだ本がものを言っているのでしょう。灘中学で、3年間で国語の授業で中勘助の「銀の匙」だけを読ませるという試みと似ているのかもしれません。このような読書も今の時代あってもいいのでしょう。ただとても私にはまねできません。2015/10/19

鱒子

71
表紙のセンスに惹かれジャケ買い。著者が11年余りかけて書いた、横光利一「機械」についての解説本。わたしもグズグズ時間をかけて読もうと思いましたが、4ヶ月しかかけられませんでした。未熟者です。読書で何かを得たいと思う人は避けるべき本です。最大限に非効率的で、なんの役にも立たない事だけは保証できます 笑。ただこのグズグズ感は心地よさと楽しさを伴っています。これも読書の妙。2018/12/06

(C17H26O4)

63
笑った。凄く面白かった。こんな本の読み方があったとは!横光利一の『機械』について「なかなか読み出さない」「できるだけながいあいだ読み続ける」そう決めて11年数ヶ月にわたって書かれた冗談のようなエッセイ。あまりに時が経っていてなぜそう決めたのか、もはやわからないというのも頷ける。本当になかなか読み出さないのにまず笑い、登場人物や場面についてのあらゆる角度からのしつこい考察、妄想に何度も何度も笑ってしまう。もちろん『機械』について理解は非常に深まります。『機械』を既読の人にもそうでない人にもおすすめ。2018/11/02

メタボン

40
☆☆☆☆ まず「機械」の文体と宮沢章夫のエッセイの語りが、ひどく親和性があり、「機械」の登場人物たちにツッコミを入れる宮沢章夫の文章が、やたら面白くて仕様がない。宮沢が「機械」を超遅読の題材として選んだのも確信的だと思う。11年にわたり味読してきただけあって、全く思いつかないような視点がいろいろと出てきて考えさせられる。特に「改行」に関する考察は、深いなと感じた。2020/03/29

踊る猫

36
緻密に組み立てられた時計を分解していくように、宮沢章夫は横光利一の短編小説『機械』を読み解く。先人の横光への敬意を感じさせつつ、しかし(いや「だからこそ」?)無表情をキープしつつ随所に光るユーモアを散りばめ、演劇作家ならではの着眼点を武器として活かし丹念に「読解」は続けられる。いや、これはもう「解読」だろう。怪文書、あるいは外国語で書かれた文をそれこそ1文ずつ解きほぐしていくかのように虚心坦懐に向き合い、時には妄想や脱線を恐れることなく。こうした読みは、それこそ『機械』の主人公の妄執とシンクロしていないか2024/07/31

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9012819
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。