河出文庫
隠された神々―古代信仰と陰陽五行

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  • サイズ 文庫判/ページ数 237p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309413303
  • NDC分類 162.1
  • Cコード C0139

出版社内容情報

太陽の運行に基き神を東西軸におく日本の古代信仰。だが星の信仰である中国の陰陽五行により神は南北軸へ移行した。吉野民俗学入門。

【著者紹介】
1916年~2008年。東京生まれの民俗学者。女子学習院、津田塾大各卒。東京教育大学より文学博士の学位を授与。『扇』『蛇』『天皇の祭り』ほか著書多数。独創性の高い民俗学を確立し全12巻の全集も刊行。

内容説明

日本の信仰は、古代より太陽の運行にもとづき、神の去来を東西軸上に想定していた。だが白鳳期になり、星の信仰である中国の陰陽五行が渡来すると、神への信仰は、南北軸にとって変わられる。“隠された神々”の秘密を探りながら、日本宗教の大きな変化に迫る、吉野民俗学の代表作。

目次

第1章 日本古代の神々(神々をとらえる日本的発想;古代日本人が描く世界像;陰陽五行を受け入れたとき)
第2章 大君は神にしませば―白鳳期の呪術(近江遷都の謎;改葬された天武天皇陵;高松塚の被葬者はだれか)
第3章 伊勢に隠された神々―伊勢神宮の謎(天照大神のかげにひそむ「太一」神;伊勢神宮をつらぬく陰陽五行;北斗七星と伊勢の祭り;太玉串行事の背後にあるもの;「西北」という聖なる方位)
第4章 大嘗祭でまつられる神(「御禊」は何を象徴するか;陰陽五行を隠した天皇の即位式)

著者等紹介

吉野裕子[ヨシノヒロコ]
1916年~2008年。東京生まれの民俗学者。女子学習院、津田塾大各卒。東京教育大学より文学博士の学位を授与(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あまね

16
吉野裕子氏は在野の学者として著書がたくさんあるそうですが、本書を通してその熱量に感心しました。古代信仰は太陽の動きに合わせた東西軸で考えられていたそうですが、天智天皇〜天武天皇・持統天皇の時代に五行陰陽が入ってきたことにより東西軸から南北軸に変化していたそうです。それが脈々と今の私たちにも影響を与えていることがとても面白かったです。大嘗祭も11月に行われる理由になるほどと思いました。五行陰陽に明るくなく、専門的で難しい部分もありましたが大変興味深い内容でした。2020/10/04

モリータ

13
読んでる途中。例えば鹿島と出雲の中間に熱田があり(伊勢じゃないの?とは思うが)、また近江は大和の真北といった地理的事実は十分面白い。しかし自分はその事実を詰める/取り巻く事実研究に説得性を感じるので、文学・言語研究と同じく、わかりやすくても実証しがたい少数の原理によって「すべて説明できる」というようなものは「そう解釈しても面白い」とまでしか考えられない。女性原理で成り立つとされるものが他の原理の文化にはないのか?すべてを説明しようとしたもの(陰陽五行)ですべてが説明できるというのは当然ではないか?など。2016/02/08

さとちゃん

3
初出は1975年刊の講談社新書。半分ほど読んだところで父の目に留まり、そのまま父の手元へ。高松塚古墳の被埋葬者を誰と考えるのか、その根拠は、と推論している部分を面白く読みました。残り半分は、父の読了を待って、再挑戦します。2025/03/01

Z

2
正直、オカルトとまではいかないが、近い雰囲気を醸し出してて、少しひいた。河出文庫、この人の本何冊か出してるがそれに値する人なのかちょっと疑問。実証研究の側面をもっと強調した本を読みたい。2015/02/18

hixxxxki

1
太陽の東西軸から、北極星の南北軸への移行が白鳳期にあった。2016/10/22

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