出版社内容情報
お歳暮をめぐる出版社との闘争の記録から大作家と演じた〈教養〉のつばぜり合いまで。加速する妄想が笑いと共感を呼ぶ傑作エッセイ集
【著者紹介】
1972年生まれ。2001年「サイドカーに犬」で文學界新人賞を受賞しデビュー。02年「猛スピードで母は」で芥川賞、07年『夕子ちゃんの近道』で大江健三郎賞を受賞。著書に『問いのない答え』など。
内容説明
これが真に「正しい」ふるまいだと僕は思う―どうしても気になるジャパネットのTV放送から、お歳暮をめぐる出版社との闘争の記録、さらには大作家と演じた“教養”のつばぜり合いまで。加速する妄想が、私たちを笑いと共感の渦へと巻き込む!傑作エッセイ集、待望の文庫化。
目次
第1章 安全な妄想1(蕃爽麗茶;長嶋くん!? ほか)
第2章 噛むだけダイエット(分解;ともに白髪になるまで ほか)
第3章 ズルしちゃいけないのだ!(バレバレ;双方向の道で ほか)
第4章 安全な妄想2(唇;バトン ほか)
第5章 放射線→紙つぶて(二〇一一年一月~六月)(火薬の味;香典返し ほか)
著者等紹介
長嶋有[ナガシマユウ]
1972年生まれ。2001年「サイドカーに犬」で、文學界新人賞を受賞しデビュー。02年「猛スピードで母は」で芥川賞、07年『夕子ちゃんの近道』で大江健三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
30
「ジャパネットたかた」ネタが二回も出てくるところがいい(私も知らず知らずテーマソングを口ずさんでいるときがある)。写真で歌っていらっしゃるのは「ラムのラブソング」ですよね?2014/12/31
え
15
のっけから、お中元の蕃爽麗茶の不味さについて…アハハ、可笑しい。父「ニコニコ堂」と、佐野洋子さんの通夜の香典返しについて。くすくす、しみじみと可笑しかった。2015/01/27
まゆ
13
お風呂で考え事しながら、しかめっつらしてたと思う。長嶋さんったらもう、と言いたくなるエッセイ。力が抜けた。第5章でほんのちょっと泣きたい気持ちにもなった。2016/12/13
へっけ
12
芥川賞作家、長嶋有氏によるエッセイ。出版社とのお歳暮のやり取り、絶交すること、震災。著者が日常で思うことを読みやすい文章で書く。やはり作家というのは変わっているなと読んでいて思うが、その感性なければ物語は生まれないのだとも思う。2019/10/27
xtc1961ymo
9
ほやほやの文庫新刊です、お茶目な長嶋さんの笑える小ネタが満載。こうゆう独特のユーモアセンスは絲山秋子さんと共通するような気が?文庫のための書き下ろし「意図」は最高に笑えました。分かるよ。分かるよ。ブルボン小林名義の文庫も欲しくなってきました。2014/11/07