内容説明
身分を問わず江戸庶民が舌鼓を打った四季折々の「味」の数々を、川柳や小咄を枕に紹介。ももんじ屋、笹の雪、桜餅、山屋豆腐、業平蜆、女川菜飯、幾世餅、奈良茶、鴨葱、滋姑、芋田楽…。昔の味から今に伝わる味までを網羅。江戸通人による決定版。
目次
其の1 いまものこる江戸の味(ももんじ屋―薬食いと称した栄養食;ねぎま―江戸の冬を暖めた代表的鍋料理;初鰹―初物好きな江戸っ子垂涎の的 ほか)
其の2 いまはむかし江戸の味(夜鷹蕎麦―今、屋台ラーメン、昔、夜鷹蕎麦;四方の味噌―四方に知られた赤味噌の名品;田楽―お大尽は真崎、庶民は豊島屋 ほか)
其の3 江戸の味・余滴(鴨葱(諺)―おあつらえ向きとはこのことなり
茄子(諺)―秋茄子は嫁に食わすなとは?
山芋(諺)―山芋が鰻に化ける精進料理 ほか)
著者等紹介
興津要[オキツカナメ]
1924年、栃木県生まれ。近世文学者。早稲田大学卒業後、同大学教授に。川柳、戯作、滑稽文学、落語、ジャーナリズムの研究で知られる。1999年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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水戸
2
江戸時代のメニューについての説明書かなと思ったら、小咄や俳句やらを混ぜた、風俗的な紹介の仕方でおもしろかった! なるほど、へー! 食べもの・食材が俗称になってアレコレとか、豆知識的な感じ。イノシシ肉をボタン、鹿肉を紅葉という理由とか、変わった俗説とか、土用の丑の日の平賀源内説以外のものとか、へぇえ! って、楽しく読ませていただいた。2019/09/12
食いしん坊
0
江戸の食文化を当時の川柳などと共に紹介していて、様子が生き生きと伝わり面白い。「鶯を 聞きながら食う 藪の蕎麦」が良かった、うまいこと言う。2013/06/07
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