河出文庫<br> 終着駅

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河出文庫
終着駅

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  • サイズ 文庫判/ページ数 232p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309411224
  • NDC分類 686.21
  • Cコード C0126

内容説明

デビュー作『時刻表2万キロ』と『最長片道切符の旅』の間に執筆されていた幻の連載「終着駅」。当連載を含む発掘作品で構成される、最後の随筆集。あらゆる鉄路を最果てまで乗り尽くした著者が注いだ鉄道愛は、果てなくどこまでも続く、消えゆくローカル線の旅情を紡いだ「鉄道紀行文学の父」が届ける車窓の記憶。

目次

第1章 終着駅(原野のはての漁港町;都心にのこる終着駅の原型 ほか)
第2章 車窓に魅せられて(梅雨の旅の魅力;冬こそ旅の季節 ほか)
第3章 鉄路を見つめて(最長片道切符の話;時刻表症候群 ほか)
第4章 レールに寄り添いながら(若い日の私―突然、アガらなくなった;されど国鉄 わが人生の郷愁連車 ほか)
第5章 書評・文庫解説(増井和子『7つの国境』―天衣無縫な旅行記;川崎洋『わたしは軍国少年だった』 ほか)

著者等紹介

宮脇俊三[ミヤワキシュンゾウ]
1926年、埼玉県生まれ。東京大学西洋史学科卒業後、中央公論社に入社。出版部長、『中央公論』編集長等を経て、1978年に退社。同年に国鉄全線乗車記『時刻表2万キロ』を刊行し、日本ノンフィクション賞を受賞。2003年2月26日病没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ドナルド@灯れ松明の火

22
宮脇さん没後に集められた未書籍化のエッセイ集。宮脇節が蘇る。鉄道愛・時刻表愛がにじみ出ている。相変わらず旅の景色描写が美しい。本作で取り上げられた多くの駅が今はないが当時の情景も浮かび上がる。 お薦め2016/06/09

saga

13
著者が没後に娘さんの厳しい選択眼を経て編纂された本書は、著者の鉄道に対する愛とユーモアに溢れていた。読んでいると自然と笑みが浮かぶ。それを家人に見られ、あげくに不気味だと言われる。書名を見られれば更にその不気味さが増すのであろう。梅雨の旅、冬こそ旅の季節であるという著者の見識に、目から鱗の心持ちだ。「旅は往路が楽しく、復路は楽しくない」という言葉が心に響く。昨年末に鉄道旅をし、尚更その思いに実感がこもる。後半の書評も良かった。『7つの国境』や北杜夫の著作が無性に読みたくなった。2013/01/03

ひでお

11
私が旅と鉄道に関心を持つきっかけになったのが宮脇さんでした。そのまっすぐ率直な文章から想像する日本各地の風景は、旅に出たい気持ちを高ぶらせたものでした。この本で触れられているかなりの路線や列車はすでに過去のものになってしまいましたが、この本をよめば、記憶の中でよみがえるようです。2023/01/17

雲をみるひと

9
宮脇俊三の死後に出版された随筆、評論集。鉄道旅行のイメージが強い作者だが、鉄道以外のテーマも収録されておりそれがなかなか秀逸。旅行が好きで鉄道を旅の手段として愛していたことが想像される。2019/12/19

hayatama

7
ちなみに、宮脇俊三の処女作、時刻表2万キロは河出書房新社から出版された。自分が編集者としてたくさんの作品の出版を断ってきた以上、自分が本を出すなら他社からでなければならない。他社から出版する以上、会社は辞さなければならない。という理由で、稀代の名編集者として知られる宮脇は中央公論社を辞した。そして、今回、娘の灯子が書いているように、最後の作品集(収録されているのは最晩年のものではないが)もまた河出書房新社から出版されたというのも何かの縁を感じさせる。もっとたくさん宮脇さんを読みたかった。はぁ、これで最後な2012/01/13

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