河出文庫<br> 維新風雲回顧録―最後の志士が語る

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河出文庫
維新風雲回顧録―最後の志士が語る

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  • サイズ 文庫判/ページ数 358p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309410319
  • NDC分類 210.61
  • Cコード C0121

内容説明

遅れてきた尊攘志士田中光顕は、土佐を脱藩後、長州の高杉、伊藤らの庇護のもと、京坂を転々、新選組に狙われながら尊皇倒幕活動に邁進する。中岡慎太郎率いる陸援隊に入隊、死後、同隊を後継する。王政復古に際し、錦旗を奉じ高野山に決起、維新の夜明けを迎える。幕末の動乱を生きた者だけが記録できた、維新史の一級史料。

目次

叔父那須信吾
帯屋町の流血
暴発組の同志
八月十八日の政変
柏章旗下の三烈士
武市半平太の最期
風雲児吉村寅太郎
天忠組の義挙
吉村寅太郎と那須信吾の最期
新選組の乱入
四志士の最期
坂本竜馬と高杉晋作
高杉晋作と共に
白川屋敷の陸援隊
高野山の旗あげ

著者等紹介

田中光顕[タナカミツアキ]
天保14年(1843)、土佐藩高岡郡生まれ。土佐藩郷士。吉田東洋暗殺者のひとり、那須信吾の甥。武市瑞山の土佐勤王党に加盟。元治元年脱藩。長州に身を寄せ、大坂撹乱の失敗後、大和十津川に潜伏。高杉晋作、木戸孝允らと交わり、討幕運動に奔走。のち、中岡慎太郎の陸援隊を継ぐ。慶応三年、鷲尾侍従を奉じ、高野山義挙。維新後は新政府に出仕、兵庫県権判事、岩倉遣欧使節団随員、陸軍少将、元老院議官、警視総覧、宮内大臣などを歴任。伯爵。昭和14年(1939)没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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厩戸皇子そっくりおじさん・寺

60
この本の感想は長くなりそうだ。地味に不思議な本である。田中光顕、坂本龍馬ファンには有名な人である。日露戦争の際に昭憲皇太后の夢枕に龍馬が立ったと喧伝したと言われる土佐出身の宮内大臣である。享年97の長命で昭和14年まで生きた。この人が昭和3年に講談社から出した幕末の回顧録である。本を開くといきなり司馬遼太郎の文章。田中を「二流の志士」と書く。のっけからテンションが下がる思いである(笑)。昭和43年に大和書房から復刊した際の推薦文だろうが、巻末には田中の孫の後書きが。祖父を二流呼ばわりされた孫の心中や如何。2017/05/14

かわうそ

25
★★★★☆作者の田中光顕は当時20歳とかなり若い。司馬遼太郎曰く田中光顕は二流志士らしい笑、この人は高杉晋作の自らの刀と引き換えで弟子になったが、高杉晋作の大嫌いな言葉は「困った」という言葉だという、他にも吉村寅太郎の話で、店においてあった兜を刀で見事に二つに割ったり、自らが小屋で休憩していた時に敵に小屋を包囲され、銃弾の中でも立ち上がり、敵に立ち向かったなど興味深い話がどんどん出てくる。歴史小説では満足できない人にオススメ2016/08/19

木賊

16
昭和まで生きた土佐藩の志士・田中光顕が語り残した、幕末・維新の回顧録。叔父・那須信吾が参加した天誅組の話などもあり、体験記というより半ば一本のストーリーである。冒頭でいきなり「二流志士」などと書かれているが、四境戦争など大きな舞台に居合わせたり、様々な人物と交流してもいるので、話として面白い。吉田東洋暗殺の話も堂々と語られている。2019/01/26

スー

9
帯に「典型的な二流志士」と司馬遼太郎の言葉が書いてあるのを見て興味がわき購入しました。なんと‼️97歳まで生きたというから驚きです。まさに維新の生き字引。二流志士と書いてあるわりには高杉晋作の弟子になり、中岡慎太郎の陸援隊に所属し、西郷隆盛や桂小五郎や伊藤博文や坂本竜馬と面識があり、高杉晋作の指揮する丙寅丸の機関掛になり幕府の艦隊に夜襲しかけ奮戦する大活躍だ。有名な人物達がさらっと登場してくるのに驚きました。2017/02/26

dexter4620

4
実在の人物、土佐藩士・田中光顕が記した維新回顧録。坂本龍馬の死に場所にも赴いた記録や、武市瑞山、天忠組の最期、高杉晋作との交わりなど幕末好きは必ず読むべき。彼が集めた幕末人のコレクションは是非見たい2019/04/18

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