内容説明
華やかな夜の街で、金持ちの男女に求められるまま、体を売るヒカル。彼の美しさに魅了されたヒムロは、自分の奴隷にならないかとヒカルを誘う。監禁、過酷な調教…やがて肉体に手を加えられ、ヒカルはどの女よりも美しい乳房とペニスを持った完璧な両性具有者になるのだが…全選考委員を震撼させ、第30回文藝賞佳作となった衝撃作。
著者等紹介
大石圭[オオイシケイ]
1961年、東京都生まれ。93年『履き忘れたもう片方の靴』で第30回文藝賞佳作を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
らむちん
32
意志を持たないという意志を持った男娼ヒカル。好き勝手に扱われ、それが不幸か幸せかなんて考えもしない。延々と続く男達との性描写はかなり過激・・。容赦ない感じで痛々しく、切ない。あとがきでデビュー作と知って驚き。2016/02/13
井戸端アンジェリか
17
全てがエロスで彩られているのに1ミクロンもムラムラしなかった。ヒカルの"いいよ。"が悲しいからか。色はあるのに明るさも体温も楽しさも感じない。まったく、感じやしない。2016/09/14
Yun
17
大石圭氏デビュー作。男娼のヒカルが、ヒムロに奴隷として育てあげられていき、シーメールになる様を描いた作品。自らの意思を持たないヒカルの虚無感が痛々しい。描写もかなりえぐいので途中読むのを止めようと思った。なんとも心苦しい一冊だった。2015/11/10
carl
16
本書の発刊当時に読んでいれば随分共感出来たんだろうが今や何もない男娼の話になってしまっていた。出会うのが遅かった。期待し過ぎました。2018/07/10
鬼灯の金魚草
13
おばちゃんは常に先のこと考えたいのでこの子の生き方が切なくて仕方ない。残念ながらBLというジャンルが理解できないし、読んでいて辛そうってしか思えないのでやっぱり合わないのかな?2016/06/09