内容説明
生後三ヵ月の赤ん坊が誘拐された。錯乱状態の母親、具体的な要求をしない奇妙な誘拐犯、翻弄される捜査本部。そんな中、遺留品が発見された山中から掘り出されたものとは…バツイチ、子持ち、大酒飲み、捜査一課検挙率No.1、そして「無駄に美人」。ベストセラー『推理小説』に続く、刑事・雪平夏見シリーズ第2弾。
著者等紹介
秦建日子[ハタタケヒコ]
小説家・脚本家・演出家。1968年生まれ。97年より作家活動。2004年、『推理小説』で小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
absinthe
222
前作よりも好き。absinthもちょうど小2の娘がいて、原麻希や雪平が大好き。設定は作為的過ぎて、ミステリとしてはどうかと思うが。どこか人間界の俗な世界観とかけ離れた、宇宙は開いてくか閉じてくか、こんなテーマが時折顔を出すのが楽しい。自分もよくこういうテーマで思いにふけるのが好きだから。一見無関係のテーマが、日常を生きる僕らの世界と実は繋がっていた。犯人の説も面白かった。この作品はテレビより小説向きだ。2019/03/15
イアン
120
★★★★★★★★☆☆舞台化もされた雪平夏見シリーズ第2弾。生後3ヵ月の女児が、母親が目を離した僅かな隙を突いて誘拐される。具体的な要求をしない犯人と証言が揺れる母親。やがて女児の衣服が遺された山中から恐ろしいモノが発見され…。前作以上に躍動感があり、あっという間に読み終えた。「被害者が最期に見たもの」を再現する雪平の儀式がちゃんと実を結んだのにも驚いた。奇を衒ったような場面展開の斬新さは脚本家出身の著者ならではだが、巻頭の「登場人物」が23人もいるわりに約半数がほぼエキストラの役割しかなかったのが惜しい。2022/06/03
青葉麒麟
102
愛娘【美央】との会話シーンが何気に好き(^ー^)なんて不器用なんだろう。2011/12/01
ALATA
88
生後3ヶ月の娘が誘拐された事件に挑む雪平夏見。「人生で確かなものは一つしかない。いつか、死ぬことだ」容疑者のアンフェアな言動に事件は混迷を深めるが、公開捜査あたりからスピード感が増してサクサク読了。安藤とのコンビもクールに決めるあたりがかっこいい。★4※読んでる間ずっと篠原涼子さんをイメージしていた。映画同様、おもしろかった。2022/04/23
ミエル
83
軽すぎる。でも面白い。大人向けラノベだと思えば良いのだろう。よく出来たシリーズだと思う。雪平を始め、キャラの固まった登場人物達がスピーディに動き回る様は、箸休め読書に最適。それにしてもドラマの印象が強いせいか、安藤が健在なのが不思議。パラレルワールドみたい。2019/03/24