内容説明
生涯を昭和の寄席と苦楽をともにした安藤鶴夫の多様で深い魅力を伝える名著。五代目古今亭志ん生、八代目桂文楽ら愛する芸人たちの肖像を時代のぬくもりとともに伝え、落語の楽しみ方をあたかも落語のように語り、古典落語をあざやかに再現する。寄席をめぐる時代の転換の記録としても貴重な一冊。
目次
落語のたのしみかた
五代目・古今亭志ん生
浮世節・西川たつ
林家とみ
八代目・桂文楽
文楽十八番集のための解題
志ん生のための解題
志ん生夫婦
神田の寄席
なかいり
落語長屋
あたま山
寝床
風流あくび指南
めか馬
著者等紹介
安藤鶴夫[アンドウツルオ]
1908年、東京浅草橋生まれ。作家、演劇評論家。劇評、演芸評、随筆、小説など精力的な執筆活動を行い、“あんつるさん”の愛称で親しまれる。64年『巷談本牧亭』で直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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シガスカオ
1
文楽、志ん生、三木助、可楽…。 名人と寄席がもっと庶民の生活に身近にあった時代を感じさせますね。 アンツルさん、勝手に堅物の人の印象がありましたが、江戸弁べらんめえ調の人なんですね。その語り口の中に寄席とそこに出てくる芸と芸人達への愛情が溢れてる一品。特に文楽については芸の神髄に、志ん生については家族を含めた人となりについて多く頁が割かれています。特に志ん生の大津絵のくだりは味わい深い。2023/04/30
starlive
0
かなり前の寄席に関するあれこれ。ある程度知識がないと楽しめなく、現代から少しずつ歴史をふりかえっていく中で読むのがいいかな。2024/02/17
tarbow59
0
☆☆☆☆☆2020/11/07