内容説明
戦後大衆文化に放たれた、激烈なるエネルギー―康芳夫(マルチプロデューサー、虚業家)、石原豪人(挿絵画家、画怪人)、川内康範(月光仮面原作者、生涯助ッ人)、糸井貫二(全裸の超・前衛芸術家)。彼らケタ外れの偉人たちを追う伝説のインタビュー集。裏の昭和が熱く妖しくよみがえる。
目次
康芳夫―現世はすべて神の遊戯
石原豪人―画怪人かく語りき
川内康範―憎むな!殺すな!赦しましょう!
糸井貫二―ダダの細道
著者等紹介
竹熊健太郎[タケクマケンタロウ]
1960年、東京生まれ。編集家、漫画原作者、ライター。多摩美術大学非常勤講師。桑沢デザイン研究所非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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なる
30
モハメド・アリ対アントニオ猪木、人喰い虎と空手家、人間と猿の中間のオリバーなどの興行を行った康芳夫、エロ・グロや同性愛を扱った絵師の石原剛人、月光仮面やレインボーマンの原作、奇妙な歌詞を多く手がけた川内康範ら戦後のサブカルチャー界隈を賑わせた人物に取材した本。どれもモラルの曖昧な怪しい時代を創造し駆け抜けた怪物で、その活力には一般常識では計り知れない「凄み」がある。一貫して(モラルはどうあれ)芯が通っている。中でもダダのアーティスト糸井貫二は100歳まで破天荒に生き様で優しい人柄というギャップに震える。2022/02/21
本 読むぞう
12
突出しすぎか、はたまたごっそり欠落か、世間の常識には到底収まりきれない奇人変人4人へのインタビュー集、 全裸で日常生活をおくり、主食はタンポポ、美術展に自分のウンコのビン詰めを出品し、万博会場を全裸でダッシュ、年収分の紙幣を燃やす、などなど...、数々の伝説に彩られた芸術家、ダダカン師こと糸井貫二、 インタビュー当時にしてすでに70歳代だった氏が、90歳台で未だご存命なことに度肝を抜かれました、 vela.voo!(イタリア語風)2014/08/14
星落秋風五丈原
7
まず、このタイトルを読めるか、読めないかで、読者を選ぶ作品ではないだろうか。そして帯に書かれている人物達の肩書き「虚業家/康 芳夫」「画怪人/石原 豪人」「生涯助っ人/川内 康範」「全裸芸術家/糸井 貫二」もまた、読者を選ぶ要素となろう。さて、これらに怯まず本書を手に取った読者諸君、幸いなるかな。「糸井貫二 ダダの細道」に関しては、「そもそも、他人との接触を拒んでいる氏とのインタビューが成立し得るのか?」というインタビュー以前の問題が浮上してハラハラさせる。2008/01/06
readtuktuk
6
〈戦後大衆文化に放たれた、激烈なるエネルギー。康芳夫(マルチプロデューサー、虚業家)、石原豪人(挿絵画家、画怪人)、川内康範(月光仮面原作者、生涯助っ人)、糸井寛二(全裸の超・前衛芸術家)。彼らケタ外れの偉人たちを追う伝説のインタビュー集。裏の昭和が熱く妖しくよみがえる。〉というのが裏表紙のあらすじ。まさにケタ外れの偉人にして、異人。初出の「クイックジャパン」誌掲載のときに読んでたけど、単行本にあわせて大幅に加筆されてた。康芳夫には7年後に新たに単行本用のインタビューも追加している。竹熊健太郎さん、編集の2008/10/24
澤水月
5
オリバー君を連れてきた“虚業家”康芳夫が「家畜人ヤプー」や澁澤龍彦編集主幹の「血と薔薇」の出版も手掛けていた、また石原豪人に妻子がいて本人はゲイを否定…とは本当に浅学にして知らず恥じ入った…が、偉人たちの言葉はこうして書き取っておかねば次世代に伝わらぬ。勇気あるインタビュアー竹熊氏(編集者赤田氏も)を尊敬するし居ずまいを正された。mixiによるとまだダダカン氏はお元気そう!! 2009/11/09
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