感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
64
鮎川哲也が書いた「モスラ 」のような芋虫の怪獣が暴れる「怪虫」という短編があると知り、それが収められているこの本を読む。「モスラ 」公開の5年前1956年に発表されたものだ。これは偶然なのか⁈ しかも登場人物は、女性カメラマン。「ウルトラQ」じゃないか。さらに同じ登場人物が活躍する「冷凍人間」。うわー、「怪奇大作戦」じゃないかと思ってしまう。それ以外にも、本格ミステリーあり、ユーモアあり、ファンタジーあり、と楽しい作品集だった。2020/01/06
Bugsy Malone
58
推理小説が好きなわりには一度も読んだことのなかった鮎川哲也さん、御大の初期短編集。推理物よりも幻想的な物や秘境物が印象に残り、寧ろそちらの方が面白く読ませていただきました。読み友さんの「モスラ」や「ウルトラQ」「怪奇大作戦」に触れた感想を読みこれは読んでみたいと探した文庫本、読んで良かった。教えて下さった読み友さんに感謝です。2024/05/01
犬こ
22
今となっては、入手しにくい初期作品の短編集。戦後ミステリーのレベルの高さと面白さにまた驚かされました。そういえば日本語にはこんな言い方があるな~と気づかされることが多く、本格ミステリーながら文体が文学的。会話描写は逸級で、入り込んでしまった。鮎川哲也もイイ!2016/06/23
てっちゃん
5
鮎川哲也というと本格推理一辺倒というイメージがあるけど、この作品集は違った側面が読める。「地虫・「雪姫」みたいなファンタジー的な話も良かったし、「絵のない絵本」の月が語る殺人鬼の殺し方は殆どスプラッタームービーだし、「怪虫」は特撮怪獣映画。本格物では最後のリレー小説の「ジュピター殺人事件」が良かった。2017/05/09
寒っ!!
4
冷凍人間はシリーズものという固定観念があって騙されたな。ウルトラQとかの題材にも使えたかも。2017/01/09