内容説明
「これを読んだらもう死んでもいい」(清水アリカ氏)とまで言われ、10代・20代の圧倒的支持をうけつつ、文学的にも異例の評価をえた中原昌也、衝撃の第一作品集。一度読んだらやめられない、二十一世紀のための文学。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tototousenn@超多忙につき、読書冬眠中。
88
「これを読んだらもう死んでもいい」 という煽り文句に釣られて読んでみた。 死ねない。まだ死ねない。これではとてもまだ死ねない。 ごめん、あと30年は生きてもいい。 2021/01/30
ω
31
中原昌也は天才か( ˙꒳˙ )… ぶっ飛びまくってる。どう展開するかなんて想像したら負けです。意味も分からず振り回されまくるだけなのに、終わりはどれもしんみりしてしまう。 ラストがぶっち切れて突然終わっちゃう、結末も教訓も何もないのがいいんですよ!!!2019/12/24
とら
26
中原昌也は5頁くらいの短編が一番面白いと気付いた。小説には色々ジャンルがあるけれども、この作品というか、作家自体が、純文学の畑に属しているという”イメージ”がやっぱりあって、そうなってくると作品の一つの表現等にも「意味」を探してしまう。絶対的にそういうものなのだが、この作品はそれが無いな、と感じた。感じてしまったから、素直に読めて、そしてただスカッとした。爽快だった。これが感想のすべてでもある。が、表現が素直だからこそ、醜い謎の生き物もテレビは平等に出さなきゃという話とか、考えてしまうこともあるのだった。2019/03/21
めがねまる
25
まったく意味がわからない。意味なんてそもそもないのかもしれない。あるのはただ、流れるような言葉と暴力。時々ユーモア。それが素晴らしいと思う。著者は紛れもなく天才だ。天才と狂気は紙一重で、本当の狂気は毎日流れるように続く日常で、それを書きとめる言葉がこの文章になっているのだと思う。そこに美しさはなく深い思想はないけれど、音楽のように読む者の脳に染み込んで、視える景色を少しだけ変える。退屈な毎日を送る人に読んでほしい一冊だ。2018/09/26
タク
20
再読。この時代から「小説書きたくない」詐欺をやっている人。あと踏み絵を作るのが得意で「わからないと言うとバカにされる」空気を作るのが上手。俺みたいのがこういう事を書くのも、おそらく想定済み。そして俺もそれを想定して書き、中原さんはさらにそれをry2010/12/15