内容説明
明治から、大正、昭和の初期にいたる時代の流れの中で活躍した著名人百組が演じる、想像をこえた夫婦愛のドラマを、様々なエピソードをおりまぜつつ描きながら、人生を、近代を、さらに愛の真実を問うて、単行本時、多くの読者の感動をうんだ名エッセイ集。なんと、さまざまな愛が。
目次
執念―九鬼隆一と波津
猛妻―岡倉天心と元子
理想―森有礼と阿常
再婚―森有礼と寛子
謎―有馬頼万と寛子
伯爵家―有馬頼寧と貞子
正妻―西園寺公望と弁財天
弁子―安田善次郎と房子
巨魁―星亨と綱子
不足―益田孝と栄子〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きりん
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古き佳き時代とよく言うけれど、昔の結婚生活は今よりずっとしんどそう……というのが率直な感想。よそに女を作るとか至極当然な感じだし、そういう状況でも実家へ帰らせて頂きます!という感じになかなかなれない。でも思ったよりも男性を泣かせるぶっ飛んだ女性がたくさんいたし、転んでもただでは起きない人もいたし、離婚も、ずっと多かった。現在の女性の地位の向上はこういう時代のパイセンたちが耐え忍び、困難な環境の中で学び、立ち上がってくれたおかげなのだなあ……と実感。今でも結婚は大変だけど、とにかく諸々比じゃない感じでした。2018/06/23