感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
123
子供の視点で世界を切り取った49の掌編。子供の目から物語を描くのは容易なことではない。大人の感性が見え隠れすることが多いのだが、この作者はほぼ完全に子供になりきって、いろいろなものが新鮮に見えたあの時代を、読者の前に差し出してくれる。ここに描かれているように、病気の時に天井に見える顔を探した人は多いのではないだろうか。他にもああ、こんなことはあったと自分の経験を思い出してくすりと笑える物語が多かった。大人の世界にうんざりした時に、この49の宝石のような物語をまた読みたい。2015/05/29
ちえ
40
元々雑誌に載った49の掌編。全て子供の視点で書かれていて、懐かしく子供の頃を思い出した。2020/11/29
著者の生き様を学ぶ庵さん
31
子供だったころの「あるある」、家族との「心がほっこりする話」の超短編集。誰もが経験した苦い思い出やお節介、素直になれない瞬間などなど、砂漠でオアシスという感じです。ええ話やなぁ。2016/12/21
雪丸 風人
8
子供目線で語られる49の掌編。家族愛がテーマの作品が多いです。病的なほどにお気に入りの大きなバスタオルを放そうとしない男の子のために、ママがこっそり時間をかけ端の方から少しずつ切っていく話が面白かったですね。もうこの世にいないパパが戻ってくることを信じて疑わない幼な子の話は切なくて、普段はきびしい兄や姉の優しさに触れる話にはジーンとくるものがあります。ちょっとうらやましいな~と感じたのは、のんびり一緒に過ごすのが楽しみで、家じゅうみんな雨の日が大好きという一家の話でした。(対象年齢は12歳半以上かな?)2020/08/28
阿呆った(旧・ことうら)
3
「だれもが子供だったころ」というタイトルに惹かれて読んだ。連載していたもので、1つの話が4ページの短編集。「天井の顔」「恐竜の中身」「アリンコの列」「おめかし」「初恋」「空とぶ布団」等、話の内容というより、その着眼点やタイトルがよかった。ナイーブで率直、はにかみ屋で気むずかし屋、好奇心にみちている子供たちを描いていると思う。2015/04/02
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