内容説明
自ら百首の名歌を選びユニークな鑑賞の手びきを付した「現代百人一首」、詩作の手法を自在に開陳した「手稿」篇、石川啄木、塚本邦雄についての本格的な論稿、中城ふみ子、斎藤史、近藤芳美、福島泰樹らの歌人から、太宰治、中原中也、鈴木志郎康ら詩人までを論ずる「詩歌人」論、そして自伝抄「消しゴム」を収録。
目次
現代百人一首
鑑賞現代百人一首
詩作手稿
市街詩手稿
奴隷歌手稿
私性手稿
一字手稿
女歌手稿
石川啄木
塚本邦雄論
詩歌人
消しゴム 自伝抄
蛍光抄
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
toron*
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寺山修司のエッセイはけっこう読んだつもりでいたけども、第一部の「現代百人一首」は読んだことがなかった。塚本邦雄論は読んだことあるはずなのだけれど、今読むとだいぶ乱暴な論旨やなあ、と思う。その他、谷川俊太郎の62のソネットや吉岡実の詩も引用されていて、うれしかった。以前読んだのに気が付かなかったような、寺山修司が梅田の地下ダンジョンで迷ったエピソードとかにも気がつけて良かった。「消しゴム」はもう何度も読んだエッセイなのに、それでも(嘘だらけの自伝と知りつつ)好きだと感じた。2017/08/19