出版社内容情報
広島から家出して上京した17歳の桧山光希は、ふとした出会いから足場工事会社「須田SAFETY STEP」の見習い社員になることに。そこには、見た目はいかついがナイスガイな先輩たちがいて、光希にとっては新鮮な驚きの世界だった。実は、光希はかつては強い霊感を備えていたが、ある事件がきっかけでその能力を失っていた。だが、先輩の頭島が一緒にいるときだけ再び“見える”ことに気づく。かくして、光希と頭島、さらにはもう一人の先輩である奥を加えた3人による幽霊退治が始まる――。
内容説明
広島から家出して上京した17歳の檜山光希は、ふとした出会いから足場工事会社「須田SAFETY STEP」の見習い社員になることに。そこには、見た目は怖いがナイスガイな先輩たちがいて、光希にとっては新鮮な驚きの世界だった。実は、光希はかつて強い霊感を備えていたが、ある事件がきっかけで能力を失っていた。だが、不審な現場で“見えない”はずの先輩・頭島が勘に任せて飛びかかったところ、なんと幽霊を捕まえてしまう―。
著者等紹介
日明恩[タチモリメグミ]
神奈川県生まれ。日本女子大学卒業。2002年『それでも、警官は微笑う』で第25回メフィスト賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hiace9000
161
お仕事小説の名手、日明恩著・異色の「お仕事ゴーストストーリー」。荒唐無稽設定かつ、タイトル『ひまかっ!』からも明々白々のコメディ系作品に、ここまで心掴まれ、心晴れやかに読了させられるとは! これひとえに個々の登場人物たちの絶妙のバランス関係と圧倒的人物的魅力によるものと断言したい。加えて詳細かつ具体的で初耳学の幽霊裏事情と幽霊心理にも笑。決め手は、洋画字幕によく見られる超・意訳を見事かっさらう副題"Get a life"の伏線から主題への落とし込み方の妙。"Get a life"、よーし今度使ってみよっ!2023/12/26
いつでも母さん
160
見える?見えずとも感じる?ぶん殴る?連作5話。ゴーストバスターズの皆が好い奴だ。各話ほろっとさせられたりもするが、面白く読んだがこれでおしまい?もっと読みたい。続編希望だ~!2023/10/19
みかん🍊
104
家出し上京した光希は18歳になったら自立するつもりだったが偶然知り合った足場会社の人達に救われアパートに住まわして貰う事に、しかしそこには幽霊が居た、光希は実は視える体質、先輩頭島は触れる事が出来る人だった、成り行きで奥と三人で幽霊騒動を解決する事に、悪い霊ばかりでなくいたずらや、警告の為怪奇現象を起こしていたり、守ろうとしていたり、母親に霊感商法の片棒を担がされいたが、厚意は素直に受け取る、その分他の誰かに返す者という社訓の会社の人々に出会い、GetaLife人生をやり直す、いい言葉です、良かった。2023/12/06
aki☆
92
これ好きだ〜!人にも幽霊にも優しいゴースバスターズに泣かされた。きっかけは家出した光希と足場工事会社社長との出会い。アルバイトをさせて貰いながら仕事の合間に先輩二人と人助けの幽霊退治。光希が幽霊を見れて話が出来るのはいいとして、頭島の幽霊見えないのにぶん殴れるって!笑。そんな設定初めてなら幽霊を生きていた時の延長線上に捉える人も初めて。クスっと笑えてホロっと泣けて優しさの詰まった5編の連作短篇集。めちゃくちゃ良かった。それにペイフォワード精神の社長が素敵で社訓や社員への教えは刺さりまくる。タイトルも最高!2023/12/16
ゆみねこ
91
見える人・桧山光希は広島から家出をして上京。目的は母親と縁を切り独立すること。18歳の誕生日を目指しネットカフェで息をひそめるように過ごしていたある日、足場工事会社の社長との出会い。見えないが幽霊に触れることの出来る強面の頭島、コミュニケーション力抜群の奥という二人の先輩とのトリオで挑むもの、それは幽霊退治。心を閉ざして生きてきた光希は良き人たちとの出会いと寄り添ってくれていた親友。Get a Life!2023/10/07