河出文庫<br> 三日月少年漂流記

電子版価格 ¥385
  • 電書あり

河出文庫
三日月少年漂流記

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 164p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309403571
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

博物館に展示されていた三日月少年が消えた。充電式のニッカド電池で動く精巧な自動人形は、盗まれたのか?自ら逃亡したのか?三日月少年を探しに始発電車に乗り込んだ水蓮と銅貨の不思議な冒険を描く、幻の文庫オリジナル。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ジンジャー(C17H26O4)

87
『天体議会』の水蓮と銅貨にまた会えた。自動人形(オートマータ)にも。三日月少年は背丈は等身大、普通の人形とは思えないほど精巧にできていて、ニッカド電池で動くという。球体関節人形を思い浮かべた。博物館から脱走した三日月人形の行方を探しに出かけた水蓮と銅貨の冒険は、少年たちの澄んだ無敵さとキラキラとした危うさに満ちていて、ハラハラしてしまう。次第に、水蓮も銅貨も自動人形なんじゃないかっていう気がしてくる。頬は薔薇色で美しくて生き生きとしていて。けれど陶器の人形のように壊れ易そうで。特に水蓮は。 2020/08/06

mii22.

72
「寒くなったな、夜天(そら)が落ちてきそうだ。」「夜天が、星ぢゃないのか。」「夜天だよ。今にも留め金が外れて天井板のように落ちてきそうなほど凍ってる。」こんな会話をする二人の少年、銅貨と水蓮。二人はいなくなった精巧な自動人形(三日月少年)を探しに始発電車に乗る。長野作品王道とも言えるシンプルかつ夢溢れる少年たちの友情と冒険の物語。ここから、長野作品すべての少年のお話が始まるのかもしれないというワクワク感で胸が高鳴る。2018/12/06

カナン

67
逃げ出した三日月少年を追うために、水蓮と銅貨は夜明け前に冬の街を抜け出した。兎を追ってアリスが穴に落っこちたように、切符片手に二人が落ちたのはきっと、留め金が外れて落下した、夜天よりも高い高い宙の果て。回転する天球儀、見えるはずの無い南十字星、二人で半分こした腸詰肉と毛布と冷たい蜂蜜のような秘密。舞い落ちた雪は海の底へ沈んで金属めいた音を立てるだろう。少年たちが纏う藤色も淡水色も瑠璃色も、朝と夜と、空と海とが交わる場所の色。空飛ぶ鯨で三日月へ向かったお話の続きは、この朝が立ち去った次の夜に続くのでしょう。2020/12/05

コットン

42
いちこさんからの頂き本。プラネタリウムや自動人形の飛行船など、長野さんの独特の空間演出手法から新たな感性が生まれる所がすばらしい。『御影石の床に暗い廊下、少しガタガタ鳴る革張りの椅子、そうした中で見る満天の天蓋は近代的な設備のプラネタリウムでは味わえない何かを持っている。』と言う箇所が気に入り、手塚治虫も通った日本で初の電気科学館:「旧大阪市立電気科学館」(そういえばこれも近代建築)に昔、友達と行き天文クラブ定期会(正式名称は忘却)で自作レンズの作り方など聞いたことをなつかしく思い出した。2012/12/07

tomoko

35
再読。水蓮と銅貨は、逃げ出した三日月少年の秘密を解明すべく一泊2日の冒険に出る。ニッカド電池で動く自動人形たちは、様々な場所から集結して埠頭の倉庫へ。大鯨のような飛行船で彼らはどこへ向かうのか?夏のイメージの長野さんだが、これは冬のお話。でもやっぱり美しくて懐かしい感じがする。ここから『天体議会』に繋がるのかな。続けて読もうと思う。2021/08/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/569463

ご注意
リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。