内容説明
「月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也。…」46歳の芭蕉は、門人曾良を伴い、江戸を発って、はるかなるみちのくの旅に出た。それは、全行程600里、苦難に耐えた7か月の大旅行であった。紀行文学の最高峰『奥の細道』は、私たちに旅の意味を、そして人生の意味を問いかけてやまない。本書は、その『奥の細道』を多角的に読み味わう入門書。
目次
『奥の細道』現代語訳
『奥の細道』全句評釈
『奥の細道』原文(素龍本)
芭蕉の詩心―『奥の細道』の発句に沿って
酒田の落日
人生の旅を見つめる
奥の細道ところどころ
『奥の細道』序説
虚と実と―『奥の細道』二つの挿話
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぜっとん
1
いい入門。芭蕉の詩境の軽み、侘びあたりが出てきてて、奥の細道はいい。奥の細道考察としても、この本は興味深く面白い。次は猿簑か、たち戻って野ざらし紀行もいいな。2012/02/07
nobito
0
原文と訳が離れた所に掲載されているので、頗る利便性が悪かったです。また全句評釈として、奥の細道掲載の芭蕉の句に対する著者の詳解が載っているのですがこの本の特筆すべき点でしょうか。さらに6編のエッセイも載っており、私などはこれらを読んで、自分の読みが如何に浅かったかを痛感しました。2019/04/17
お気楽になりたいお気楽さん
0
「奥の細道」の現代語訳、全句評釈、原文、及び、著者の「奥の細道」に関する6編の類似した解説がある。私にはちょっと難解であった。☆☆2019/03/05