内容説明
コメット☆タルホ。かつて昭和モダニズムはポップしておりました。宇宙、ヒコーキ、街、ガス燈、時計、シガレット、ハンケチ……イメージ達のシャッフルするタルホランドの全貌を紹介するシリーズ第一号をお届けします。処女作「一千一秒物語」併録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
3
初めましての作家さん。 恩田陸・長野まゆみ絶賛というのでワクワクしてました。 何がスゴイって処女作「一千一秒物語」 ほんの数行のお話なのに脳内で紙芝居みたいな独特の絵が動くのよ。 そして使っている言葉が、昭和レトロというべきか、 何とも心がソワソワするの。 長野さんの初期作品との共通点に嬉しくなりました。 普通の短編の方は苦手なものもあったけど 独特の世界観は楽しくて、浮かれてました。2017/06/27
iwasabi47
2
30年ぶりに手許。幾つかは楽しめた。若い時には気付かなかったが、神戸の地名が出てくる。気付けたのはこの年月の間に六甲山へ登りに行ったから。タルホ聖地巡礼案内みたいな本ないかな?2022/04/21
もと坊
1
著者初読。一千一秒物語はこれはついていけないか、と思ったが読み進めるうちにどんどんタルホが充溢してくる。科学と宗教、現実と虚構、そして浪漫とノスタルジーがどんどん堆積していく。たまらん。思わず変な夢を見た。2024/01/14
hgstrm2
1
少年の魂の夢の延長、或いは夢そのもの。そこは論理も倫理も常識もない、あまりにも無垢で自由な世界。死海にぷかぷかと浮遊するように、ただただその世界に身を委ねるのみ。地上界と天界との境界が意味を失ったとき、夢と現実が一体となった永遠の少年は、今日もお月さまに追いかけられるのだろう。 全ての天体は機械仕掛けなのだという確信が、世界に魔法をかける。そこに現れるのはユートピアか、天体嗜好症という名のオブセッションか。それも悪くはないけれど、初めから夢とわかっている夢は、私にはスリルがなさ過ぎるかな。2015/08/07
isutabi
0
都会的で洒落た(あるいはちょっと変態的な)おとぎ話。大人となって変容した子どものカケラだけがこのたくさんのお話に反応するのかもしれません。
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