出版社内容情報
高座で楽屋で、写真家・橘蓮二だけがとらえた芸人たちの姿と言葉を、写真と文章で描き切る。見逃すな、これが現代落語の最前線だ。
橘 蓮二/たちばなれんじ[タチバナ レンジ]
1961年生まれ。86年より活動。落語、演芸の写真を中心に、雑誌などで活躍。写真集に『おあとがよろしいようで――東京寄席往来』『当世人気噺家写真集 高座の七人』『茂山逸平写真集 狂言の自由』(講談社文庫)、『狂言日和――茂山狂言の世界』(ぴあ)、『笑現の自由』『寄席・芸人・四季』(白夜書房)、『いろものさん』(河出書房新社)、『高座のそでから』(ちくま文庫)、『京都の狂言師 茂山家の人びと』(淡交社)などがある。
内容説明
人気落語家の孤独と覚悟、師匠を慕う弟子の想い、ライバル同士のせめぎあい―写真家・橘蓮二だけがとらえることができた、芸人たちの姿と言葉を、写真と文章で描き切る。見逃すな、これが現代落語・演芸界の最前線だ。
目次
表現者が行く道
感じるひと
ルーティンと違和感
見届けたいひと
選ばれし者
同じ星からやって来た
オトコ前
宿るか、込めるか
当事者になる
笑いの潜在能力〔ほか〕
著者等紹介
橘蓮二[タチバナレンジ]
1961年生まれ。86年より写真家として活動を始める。人物、落語・演芸写真を中心に雑誌などで活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ケイ
132
『…やめとくよ...、また、夢になるといけねぇ』小三治さんの『芝浜』を聴くのは私の夢。聴きに行く度に 今日こそは、と思うのだが。CDでは、何度も聴いていて馴染み深い噺。小三治さんの横顔にこのセリフをタイトルに持ってきた橘蓮二氏の想いが表紙から溢れている。もうそれだけで...。「柳家小三治師匠はいつだって本当の宝」そう結ぶ写真家だから撮れる写真たち。中の噺家さんたち、みんないい顔で撮られてる。2018神保町ブックフェスティバルにて入手。この小三治さんは、これから話すところかな、と思う。2018/10/29
佳音
86
落語家写真集。著者が解説も。春風亭昇太師匠は、新作のフロンティアであり、ドラクロワの名画よろしく導いてきた。著者の解説に、昔は寄席で師匠が新作をかけると客は大笑いしたが、古典落語通には不評だった旨あった。素人がごめんなさいよだけど、事実聞き比べた時数十年前の昇太師匠より正直弟子の昇々さんのほうが面白いと思う。フロンティアとは堅固との戦いが常にある。その壁を叩いているうちに、師匠の頭上を飛び越える新作落語の巧い噺家が現れたのは事実だろう。そこに師匠も忸怩たる想いがあって磨き今の至芸につながっているのである。2017/09/17
鎌倉 幸子
3
寄席にいきたいねぇ2017/01/01
はえ太
2
図書館本。以前知人の落語家前座が「初めて橘蓮二先生に写真を撮ってもらった!」と興奮してたのを思い出した。蓮二先生の演芸への深い愛を感じる。あとがきの通り「写真の写ってないところ」が感じられる2023/01/18
maru
2
なんと言ってもタイトルが素敵。橘さんの撮る芸人さんの写真は平面ではなく立体的に生き生きして見えるから不思議。2018/04/08