出版社内容情報
日本人の不幸と幸せのドラマが鳴り響く、義太夫は私たちの心の音楽だ! 知の巨人にして、古典芸能の最良ナビゲーターによる入門書。
【著者紹介】
1948年東京生。東大文学部国文科卒。イラストレーターを経て、77年『桃尻娘』で小説現代新人賞佳作を受賞して作家デビュー。著書に『桃尻語訳枕草子』『窯変源氏物語』『小林秀雄の恵み』ほか多数。
内容説明
義太夫節の「三大道行」(『道行旅路の嫁入』『道行初音旅』『道行恋苧環』)を題材に、知の巨人がナビゲート!極上の古典芸能手引きにして、日本音楽論の決定版!
目次
第1章 「道行」について
第2章 『道行旅路の嫁入』
第3章 『道行初音旅』
第4章 『道行恋苧環』
対談 橋本治×鶴澤寛也「橋本治の小説は、義太夫である!」
特別付録 橋本治作・義太夫「源氏物語 玉鬘」―“旅路の段”“長谷寺の段”
著者等紹介
橋本治[ハシモトオサム]
1948年、東京生まれ。東京大学文学部国文科卒。イラストレーターを経て、77年、初の小説『桃尻娘』を発表。以後、小説・評論・戯曲・エッセイ、古典の現代語訳など、多彩な執筆活動を行う。96年、『宗教なんかこわくない!』で新潮学芸賞、2002年、『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』で小林秀雄賞、05年、『蝶のゆくえ』で柴田錬三郎賞、08年、『双調 平家物語』で毎日出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
1.3manen
35
2008年初出。最初の不安が薄れるのが旅(59頁)。読書記録も同様で、死ぬまでに3千冊と思っていたが、今や1万冊だから。道行(みちゆき)は憂いに満ちたものだけでなく、花やかなものでもある(66頁)。2月は如月で、着ているものの上に更に着物を重ねる(104頁)。三味線を使って鼓のような音を出す(122頁)とは、かなりテクニカルな話に思われる。江戸時代の女の生き方を説いた修養本《女庭訓》は秩序を乱すマナーの悪さにはうるさい(155頁)。2016/04/27
A.T
20
浄瑠璃の語り、それが義太夫と呼ばれるものだが、その代表作「仮名手本忠臣蔵」「義経千本桜」「妹背山婦女庭訓」のそれぞれ「道行」と呼ばれる旅路のシーンだけに絞った解説。人形浄瑠璃は、ともすれば人形の動きばかりを追ってしまうが、大夫が語りながら奏でる義太夫三味線の「音楽」を聴くのがポイント、と。「ベン、ベベン!」と叩くように鳴らすあれね。確かに、あの音はストーリーを抜きにしても癖になる。登場人物の鼓動のような、切ない音で盛り上げる。歌舞伎や日舞、落語で奏でる長唄三味線とは別物。2024/03/28
maekoo
14
氏の「浄瑠璃を読もう」「もう少し浄瑠璃を読もう」に続けて読了。 語り・音楽・人形三位一体の芸術文楽の三味線表現と太夫義太夫がいかに凄くて深いかを知る本。 琵琶と三味線の違いと義太夫三味線発展の経緯も知れる。 様々な作品の「道行」の面白さ、日本文化である掛詞や引き歌にみられる表現方法の義太夫に観る語りの内容の面白さを、三大名作をはじめ摂州合邦辻等ぶっ飛んだ面白い演目も含め深掘り! 巻末に女義太夫の鶴澤寛也氏との義太夫の妙を知れる対談や特別付録で源氏物語現代語訳も刊行した氏作の義太夫源氏物語「玉鬘」を読める!2026/03/11
tom
12
文楽は、見るのも聞くのも楽しくて仕方ない。でも、ストーリーは、わたしにとっては、わけわかめのこんこんちき。どうしてこうなってしまうのよと、あきれることばかり。という事情があるものだから、ちょっとお勉強という気分で借りてきた。お勉強になりました。義太夫や三味線の音を音楽として聞けばいいのだ。それから、義太夫節のセリフには、ずいぶんと卑猥な文言があるのだ。ときどき、ひょっとしたらこれは卑猥な内容なの?と思って聞くことがあったのだけど、あのセリフは実際に卑猥だったのだ(笑)。2016/01/18
びぃごろ
12
橋本治さん新作義大夫のおまけ付き源氏物語にラッスンゴレライってwww ・・・口語語りでその文章は話があちこちに飛ぶのだが、内容は自分の知らぬ一歩先を示し、涯ない興味をそそられる。『自分はまだそこには行けていない』。義太夫を音楽として楽しむ為に三つの道行の紹介「旅路の嫁入・初音旅・恋苧環」 『浄瑠璃を読もう』とともに、重要な一冊。 2015/12/02




