内容説明
1980年代に行われた貴重なロングトークを完全掲載。イラスト&解説文も多数収録。
目次
第1章 吉本隆明―「自己表現としての少女マンガ」
第2章 野田秀樹(「オフレコにしてくれます?」;「夢は舞台を駆けめぐる」)
第3章 光瀬龍―「“百億の昼と千億の夜”を語る」
第4章 種村季弘―「吸血鬼幻想」
第5章 小笠原豊樹・川又千秋―「愛しのレイ・ブラッドベリ」
エッセイ 「ブラッドベリ体験」
第6章 伊藤理佐―「おんなの扉」
著者等紹介
萩尾望都[ハギオモト]
1949年、福岡県生まれ。『ポーの一族』『11人いる!』で第21回小学館漫画賞(1976年)、『残酷な神が支配する』で第1回手塚治虫文化賞マンガ優秀賞(1997年)、『バルバラ異界』で第27回日本SF大賞(2006年)、紫綬褒章(2012年)など、受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぐうぐう
22
『マンガのあなた SFのわたし』が非常におもしろかったので、続編となる本書の刊行が本当に嬉しい! 80年代編となる本書では、タイトルにもあるように言葉を職とする人達との対談が収録されている。吉本隆明や光瀬龍、種村季弘といった、萩尾から見れば、いわば師と呼べるような世代の人達との対談もおもしろいが、あまり年齢の変わらない野田秀樹との対談では、萩尾がリラックスし、楽しげに話している雰囲気が伝わってきて、こちらまで楽しくなってくる(二人の合作である舞台『半神』は、本当に傑作!)。(つづく)2012/06/21
還暦院erk
15
このシリーズ中、図書館になかった唯一の本。最近購入。どの対談も面白かったけれど、「対話」が一番活発だった野田秀樹さんとの回と、語りおろしの伊藤理佐さんとの回が特に良かった。p259の『少女まんが入門』、久々に本棚から引っ張り出しちゃったよ(著者の鈴木光明先生、故人なのだ…)。p275で、年を取るとストーリーマンガに説教とウンチクが入ってしまうという萩尾先生の指摘、うなずきまくり。これで大御所漫画家作品から遠のいてしまう読者も割といるんだよね。画力の衰えや絵柄の変化は受け入れても。萩尾先生は、まだ大丈夫!2020/08/31
みっちゃんondrums
13
増田まんが美術館でのSF原画展にて購入。なんといっても『百億の昼と千億の夜』の原作者光瀬龍氏との対談に惹かれて。氏はこの頃にはSFを書かなくなっていて、時代物に移行していた時期だった。明治維新が大嫌いと言っていたのが印象的、私も同感だから。吉本隆明氏はよく勉強しているんだけれど、氏の知識や分析に萩尾センセーが着いていけてないもしくは納得していない?感じがした。ブラッドベリを語る章は面白かったな。読み直さないと。語り下ろしの伊藤理佐氏との対談は二人とも気取りがなくて楽しかった。私もイアンが好きだった。笑2022/07/13
昭和っ子
11
「霧笛」の頃の野田秀樹とモトさんのお写真が、お若いな~と見てしまいました。「残酷な神が支配する」を読むぞ!あと「百億の昼と千億の夜」も読み返したい。(ああ、キリがない・・・)2012/12/16
更紗蝦
9
種村季弘氏との対談が一番面白かったです。観念的すぎる話でもなく、SFファン談義でもなく、「萩尾作品の分析」という感じで、「ああ、なるほど」と思える部分が多かったです。2013/02/24