内容説明
弦楽器を中心としたクラシック音楽批評の第一人者による、古今のヴァイオリニスト列伝。精神主義を排し、純粋に「音」を聴きこむ、巨匠から気鋭までの本格的評論の決定版。
目次
フリッツ・クライスラー―偉大なる「一九世紀」
ジャック・ティボー―美しき過去、またはバーチャル・ノスタルジー
アドルフ・ブッシュ―幻影としての「最後のドイツ正統派巨匠」
ヨゼフ・シゲティ―「新即物主義」の神話と「精神」の神話
ヤッシャ・ハイフェッツ―「二〇世紀最大のヴァイオリニスト」といわれたひと
ジノ・フランチェスカッティ―「ティボーの後継者」から「アメリカの巨匠」へ
ナタン・ミルシテイン―ハイフェッツの呪縛を超えて
ダヴィド・オイストラフ―「ソ連」の時代を生きたロシアの巨人
ユーディ・メニューイン―天才少年から音楽思想家へ。変貌と苦闘
ルジェロ・リッチ―愛すべき「フィドラー」。録音のエンサイクロペディア〔ほか〕
著者等紹介
渡辺和彦[ワタナベカズヒコ]
音楽評論家。1954年9月北海道生まれ。1977年3月立教大学文学部ドイツ文学科卒業。以後、音楽雑誌記者を経て、1982年から1989年まで、FM東京(現TOKYO・FM)「夜明けのプレリュード」、「野田秀樹のスイッチ・オン・クラシック」他の企画、構成、プロデュースを担当。1986年から、NHK・FM「朝の音楽散歩」「ミュージック・ダイヤリー」「朝のバロック」の企画、構成。この間、同FM「海外クラシック・コンサート」の解説者、同「クラシック・サロン」の案内役として、内外の多数の現役音楽家とインタビューや生放送トークに出演。現在は「朝のバロック」土曜新譜コーナー担当。1999年まで、朝日新聞夕刊文化面で毎月のクラシックCD選評者。2001年初頭まで「グラモフォン・ジャパン」誌で、主に弦楽器のCD批評を担当。東京新聞、朝日新聞、そのほか地方紙各紙、「CDジャーナル」「音楽の友」「現代ギター」などに批評や記事を連載、または執筆
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